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上賀茂神社手作り市|中里楓のアーティスティック探訪 100

投稿:2015年1月16日

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“Where are you from?” 1 (「あなたはどこの出身ですか?」)


上賀茂神社でこのようなイベントが開催されているなんて知りませんでした。
この手作り市を知るきっかけになったのが、先日三条のギャラリーで見つけた

「ホームスパン」

です。
この羊の織物・ホームスパンの現代作家の竹村優利佳さんが出店されているとホームページに載っていたので、ごあいさつに来たのです。
暮れも押し迫る12月28日第四日曜日でした。

「あ~!お久しぶりです!」

竹村さんはボクの顔を見るなり、元気に声をかけてくれました。
あのスパニングウィール・紡毛機も健在で、クルクル回っていました。

再びお会いする手土産に、京都国立博物館でスケッチした十二類絵巻の龍の絵を持って行きました。


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拙い絵ですが、十五世紀の室町時代に描かれたこれらの生き生きした絵をできるだけ多くのひとたちに見てもらいたい、そんな気持ちを込めて。

テントのブースで竹村優利佳さんとその旦那さんと楽しくお話しながら周りを見渡すと、
それはたくさんの出店がありました。

「掘り出し物のパン屋があったり、この沢の下流にこんな大きなサンショウウオがいたりと、歩いてみるととてもおもしろいですよ、この手作り市は」

と旦那さん。
それでホームスパンブースをお暇して、それらの出店を見てまわりました。

シルバーアクセサリー、木工細工、陶器、レザー加工細工と様々な出店があります。
見ていて全然厭きません。

そんな中、青い眼をした金色の髪のおねえさんの出店があり、

(はっ!めずらし!)

と思ったら、

「どうぞ試し書きしてみてください」

と声をかけてくれたので、これは前から温めていた新しいコーナーを発動する絶好の機会だと思って、聞いてみました。
それが、

New corner: “Where are you from?”

です。

「おねえさん、どこの出身ですか?」

「ベラルーシです」

「えっ!べラルーシ!べラって白いって意味ですよね?」

「ええ、そうです」

「日本語上手ですけど、日本に来て何年ですか?」

「3年になります」

あ、ここでボクがカバンの中から取り出したのがこの世界地図。

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そう、この新コーナー:”Where are you from?”は、日本に来ている外国の人たちに

1 この世界地図に自身の出身地に色を塗ってもらい、
②サインも書いてもらい、
③日本の魅力を聞き、
④日本の食べ物で好きなものを聞き、
⑤出身国の魅力を教えてもらう、

などなど、様々なことをインタビューするというもの。

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この白いロシアから来た白い妖精のようなおねえさんのお名前は、ダリアさん。
新コーナーの記念すべき第一号となってくれました。
さらに快くこの世界地図にラインマーカーで色を塗ってくれ、国名とご自身のお名前もサインしてくれました。

「日本に来たのはなぜです?」

「あ、留学です」

「大学ですか?」

「いえ、専門学校です」

「日本の魅力ってなんです?えっと、ダリアさんが好きなものって」

「あ~、風景ですね、日本の」

「へぇ~、あ、日本の食べ物で好きなものってなんです?」

「キュウリ巻きですね」

「あ、お寿司の」

日本のお寿司は世界レベルです、すばらしい!

「京都もいいと思うけど、京都以外で好きな場所ってあります?」

「ミエですね」

「おっ!これは意外!伊勢神宮が好きとか?」

「いえ、というよりは普通の風景がいいです」

「そうなんだ~、じゃ今度は、ベラルーシのいいところってなんです?」

「そうですね~、じゃがいもがたくさん採れます」

「へぇ~、これまた意外」

「あとそれと、画家のシャガールの出身地でもあります」

おぉ!シャガール!すぐに調べよう。色んなことが聞けた、とても貴重なインタビューでした。

ここまでは新コーナー。次はこの出店のことを聞いてみました。

「これらのペンはおねえさんが作ったのですか?」

美人のおねえさんがお店番をしている出店にあるのが、たくさんのペンです。
それが、

Gayathry

で、世界の木材を使用したユニークな手作りの万年質 ボールペン シャープペンシル ルーペ カミソリ などを、京都でインド人の一人の職人が作っている、というもの。

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「どうぞ試し書きしてください」

と勧められたので、その中の1本を手に取り紙面にすべらせてみました。

「おぉ、よく書ける」

普通に波線や丸を書くのはおもしろくないので、あの十二類の龍の顔を描いてみると、

「わぁ、すごい!」

とダリアさんが驚いてくれました。

「プロかと思いました」

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美人のおねえさんのほめ言葉に浮かれながらも、目の前にある数々のペンの出来はそれこそ目を見張るものがあります。

どれもこれも色彩が美しい。

最低ひとつは身近に置いておきたくなる手作り文具たちだと思います。
今回は購入を見送りましたけど、次に来るときにはひとつ買いたいと思います。

この2014年の暮れのレポートは記念すべき100本目。

2015年も「中里楓のアーティステック探訪」をよろしくお願いいたします。
 

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