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見えるもの、見えないもの(西光祐輔写真展 I forgot but I can see. I remember but I can't see.)

投稿:2011年6月30日

こんにちは。yoshikoと申します。初めてレビューを投稿します。
アートには疎いですが、自分なりの感想をお伝えしていこうと思います。
よろしくお願いいたします。

早速ですが、今回はこちら。
 

西光祐輔写真展
I forgot but I can see. I remember but I can't see.

nishimitsu-yusuke.jpg

© Nishimitsu-Yusuke

Social KitchenとLABORATORY
2箇所で開催中の西光祐輔さんの写真展です。
両方見たのですが、展示されてる写真は全て違うものでした。

生々しくて奇妙な写真たち。
被写体以外の「何か」も一緒に写り込んでいる気がします。

そして写真を何枚も見ているうちに
段々自分がどこにいるのか、分からなくなりました。

京都?東京?海外?別世界?幻想の中?
現在?過去?未来?誰かの思い出の中?

自分がどこにも存在しないような気もしたし
どこにでも存在してるような気もしたし、不思議な感覚に陥りました。

色んな写真がありましたが、その中で一つ、とても印象に残った写真があります。
沢山の丸くて白い球が、重なるようにして風景を覆っている大きな写真です。
(LABORATORYに展示されています)

あれは多分、しんしんと降り続ける雪景色なんだと思いますが
見ている内に、人の心の中を見ているような気分になっていました。

雪が白い光に見えて、その光が景色を埋めつくす様子が
まるで人の感情や思考が、心の中に浮かんでは消えていく様子のようでした。
「もしも心の中の想いや気持ちが目に見えたら、こんな感じかもしれない。」と。
写真に写っていないものを感じることが出来たのは、何だか面白い体験でした。

現実の時間や景色の移り変わりと、心模様の移り変わり。
その両方をその一枚の写真の中に感じました。

何もかもが流れていって、二度と同じ風景は巡ってこない。まるで万華鏡みたいに。
そんな生々しくて繊細な世界を、私たちは生きているんだ。
写真を見ながら、ふとそんなことを思い出していました。

実際のところ撮ったご本人は、どんな気持ちでシャッターを切ったのかは
やっぱり聞いてみないと分かりません。でも、それを想像するのはちょっと面白いです。
写真や絵を観るのって、作品を通して作り手とコミュニケーションを取ろうとしてるみたいですね。

みなさんも写真を見て、ぜひ色々感じてみてください。
どちらも入場無料でしたし、どうぞお気軽に!

ちなみにLABORATORYの入り口が、少し分かりにくいかもしれません。
「新羅」という焼肉屋さんの上の階なので、焼肉屋を目印にすると見つけやすいと思います。

文責:yoshiko 編集:京都で遊ぼうART

関連リンク

西光祐輔写真展「I forgot but I can see. I remember but I can't see.」(6/25-7/18)



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