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秋、昼下がり 千本釈迦堂にて

投稿:2013年11月15日

今出川七本松上がるにある鎌倉時代創建の大報恩寺、通称「千本釈迦堂」。
「おかめ塚」や12月の大根炊きで有名ですが、本堂は国宝に指定された桧皮葺の寝殿造りで、霊宝殿には重文に指定されたお宝が数多くあります。

なかでも、霊宝殿にずらりと並ぶ六体の観音菩薩像、聖・千手・馬頭・十一面・准胝・如意輪それぞれは、地獄・餓鬼・畜生・修羅・人・天という死後の六道の苦しみから救ってくれるとされています。六観音全てが現存するのは千本釈迦堂だけだそうです。

この観音様、それぞれが個性的でイケメン揃いです。
(馬頭観音菩薩像だけは、畜生道の救済担当なので憤怒相で目を見開いて怖い顔をしていますが、五体の静の中に動がある感じです)慶派の仏師定慶の作で、羨ましいくらいの美しくなまめかしい指を、ため息の出る思いで見入ってしまいました。

もう一つ。霊宝殿に入ってすぐ目につく、足利義満の花車、直径2,2m木製の大車輪。
義満が寺の近くに来た時、車の不都合があり、それ以来寺に伝わったそうです。700年も前の車輪の大きさに圧倒されるも、目の前に存在することに不思議な感じがしました。

どこへ行っても観光客であふれている京都で、本日、私一人の来訪を待ち受けた霊宝殿の諸仏に深く感動しました。

文責:虹のSIKA



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