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龍と虎 因縁の対決(京都国立博物館、山楽・山雪展)

投稿:2013年4月25日

 

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重要文化財「龍虎図屏風」(左隻)狩野山楽筆 京都・妙心寺


安土桃山時代から江戸時代にかけて、全盛期を迎えた狩野派。
お寺に行くと、たいてい「こちらは狩野派の絵師によるもので~」と説明を受けます。

ですが、狩野派っていったい何?いったい何人いるの?と、疑問に思っていたのです。

有名な方をあげますと、元信、永徳、探幽、そして今回の山楽、山雪。 とても覚えきれませんよね。

まずは、簡単に狩野派のご紹介と京狩野についてお話したいと思います。

狩野派といえば、豪快な絵を描くのが特徴。大胆とでもいいましょうか、どかーんと視覚にうったえかける絵が有名です。
狩野派は永徳の時に大成します。特に東京国立博物館にある「檜図」が有名で、とにかくでかい!豪快という言葉がぴったりです。

永徳の死後、政治の権力は大坂、京都から江戸へと移ります。
政治とともに江戸に拠点を移したのが、永徳の孫、探幽。江戸狩野とも呼ばれます。
いっぽう、京都に留まり活動したのが今回の主役、京狩野派の、山楽、山雪です。

それでは、今回の展覧会についてお話を進めていきますね。

入るなりいきなり、山楽の名画がお出迎えしてくれます。

まずは「牡丹図」。ちなみに重要文化財ですよ。 優美な牡丹の花がメインですが、岩を描いているのがアクセント。 牡丹は日光に弱くすぐしおれてしまいますが、その様子まで描かれていて非常に美しい作品です。
(※「牡丹図」は後期での展示作品です。前期は「紅梅図」が展示されていました)

その裏手にあるのが「龍虎図」。今回のポスターにもなった見所です!
天から舞い降りた龍。それに牙をむき激しい顔で威嚇する虎。
もちろん空想上の場面ですが、実際の光景を見ているような、とてもリアルな描写になっております。

ここで豆知識。虎の横にヒョウが描かれています。
なぜかといいますと、当時は動物園もない時代。山楽は実物を見たことがなかったでしょう。
実はヒョウ、虎のメスだと考えられていたんですね。なので夫婦そろって龍と対峙している場面となっています。
のちほど山雪の描いた龍虎図もありますが、全然雰囲気が違います!なので、よく覚えておいて比べてみてくださいね。

次に山雪の「老梅図」のご紹介。こちらは彼の代表作。
普段はアメリカで展示されていて、本物が日本で見られるのは今回だけです。
老木らしく、ぐねぐねと曲がり躍動感たっぷり。 正直デフォルメしすぎだろ!というくらい曲がっていますが、違和感がないのが不思議。 小さく儚げに梅の花を咲かせていて、まさに絵に花をそえています。

続いてご紹介するのは、山雪の「龍虎図」。 山楽のものとは違い、龍は上目遣いでどこか弱気でコミカルです。
いっぽうの虎は、マイペースに水を飲み「邪魔すんなよ」とでも言いたそうな表情。
一見コミカルに見えるこの絵ですが、虎の毛並みなど丁寧に描かれていてとてもリアル。 まるで実物の虎を見るような美しさがあります。

このように名画だらけの今回の展覧会。 今回はご紹介しきれませんでしたが、人物画や水墨画なども非常に美しいです。

どうやら京都だけの展示となるようで、5月12日まで開催されています。

見ておいて損はない!満足して頂けること間違いないです。 ゴールデンウイークの合間に、京狩野の美を楽しんでみてはいかがでしょうか。


特別展覧会「狩野山楽・山雪」



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