
	
	はいはーい。2014年秋、京都旅②ですね。
	東京駅から京都駅行く途中に富士山見ましたー。
	やったー。
	
	この「やったー」っていう興奮を得るために
	国宝「鳥獣戯画」を見に行ったのだと思います。
	話が飛びますが、ほんとにね、
	人気の絵巻は、散々並んで、ちょろっと見えるだけです!!
	新幹線の車窓から見える富士のごとし!
	
	ゆっくり見ようものなら、係りのお兄さんに
	「次の人のために早く進みましょー」ってせかされる。
	気持ちは早く進んでいるつもりだけど、実際はゆっくりカニ歩き。
	自分としましては、充分に鑑賞できませんでしたが、本物を見ることができて、「やったー」って思いました。
	
	絵の内容をゆっくり見るなら、レプリカでもいいんだと思います。
	でも、本物の肌感がわかるのが、なんだか嬉しいわけです。
	紙に墨が線になって落とされた感じや、思った以上にコンパクトで繊細に研ぎ澄まされて描かれた様子にぴりぴりきました。
	なんか ぴりぴり きたなあ。
	ひとえに興奮と言っても、色々な興奮があるのですね。
	
	この旅では、東京の若いサラリーマン(美術興味なし、ゲーム好き、京都来てみたい)が同伴しておりまして、
	彼曰く、「自分の知っている東京のイベントでこんなに並ぶのはコミケくらい」だそうで、
	並んでいる間に、二人で、この鳥獣戯画列の所以について話したりしました。
	
	コミケですが、ウィキペディアによると
	「コミックマーケットは世界最大の同人誌即売会であり、
	屋内で行われるイベント(展示会なども含む)としても最大規模を誇るそうで、こんな写真がありました。
	
	
	
	え、「国宝 鳥獣戯画と高山寺」展は、こんなには並んでなかったけど…。
	開催日数ぶんのお客さんをトータルしたらこのくらい勢いがあるのかな。
	
	だけど、これが日本の漫画文化が起こした現象なら
	鳥獣戯画もまた、ある種の「日本の漫画文化」の熱ではないでしょうか。
	
	国民性として、古くから日本人は「漫画」とか「カワイイ」とか
	「面白くて深い」とかが大好きなんだと思います。
	
	でなければ、「うさぎや、カエルが遊んで笑っている絵」がこんなに大事に大事に永らく保管され受け継がれていくことになった、
	その「きっかけ」がわかりません。
	今でこそ、古いから大事、だと思われていますが、平安時代くらいの、最初の人が「これは大事にしよう」と思ったきっかけは何かなあと。
	次の時代の人もその次の時代の人も、「あ、これはまだ取っておこう」と思ったのはなぜでしょう。
	
	京都国立博物館の子供向けシートによると
	「文字がなく、絵だけで表現されているので、この絵巻が何を表しているのか、また、だれが何のために作らせたのかも、はっきりとは分かっていません。親しみやすく見えるけれど、実はとても謎の多い絵巻なのです。」
	
	とあります。思わせぶりな文章に子供たちは、わくわくするんでしょうけど、大人としましては、それって「ただの落書きかも」って言ってる?と思ったり。
	本当は、謎を追及したりするのが面白いのでしょうが…。
	(修理で分かった新事実などの映像やパネル展示も楽しかったですよ。)
	
	ぼんやり列に並びながら考えたのは、この絵巻物が、意味の深い高尚な絵だから、とか、美しすぎてみんなが感動しちゃうから、
	それでたくさんの人が見に来ています、っていう雰囲ではないよね、ということ。
	確かに、とにかく、めっちゃ絵がうまい!し、しかも描かれた当時、動物の擬人化は新鮮だっただろうし、
	なんか、ちょっと関西風のギャグ!(ここは私感ですが)が人々に受けたのだと思うのですが、
	それだけで、後世にまで,こんなに大事にされるってどういうこと?
	
	これはなんだか
	みんなで「赤ちゃん」を大事にしているのと同じような気がします。
	なんかどうしても、私には、日本人の「和」を愛する気持ちが、この絵巻をバトンしてきたんじゃないかなあって気がするのです。
	それが国宝っていう。そういうのいいなあって。
	ただただ、純粋な微笑ましい気持ちに守られて、鳥獣人物戯画は平成の世までやってきたように思いました。
	この絵は、私たちに原点回帰させる力を持っているんじゃないかな。
	
	(ええー、展示会場の前半は高山寺のお宝が展示されていますが、よくよく見ておかないと、後でもう一回見に帰ったりしにくいので気を付けてください。こっちも素敵なのがありましたよ。でも見に帰れなかったよ。
	あと一人で行く方は音声ガイドを買っておくと、会場内の待ち時間に重宝すると思います。)
	
	
	そうだ、そうだ、鳥獣人物戯画の甲と乙の絵をゆっくり楽しみたいのなら
	「京都府立銅版画の庭」がお勧めですよ!
	府立植物園のお隣にあります。ここでは、名画が並んでいて、
	ほぼ原寸大のミケランジェロ「最後の審判」の銅版画が特に
	見ものですよ!!お口がぽかーんってなると思います。
	建物もきれいで、こんなです↓(ホームページより)
	
	![]()
	
	さあ、この日は続けて「ボストン美術館 華麗なるジャポニスム展」
	へ行きました!京都旅③に続きます。
 azukiさん
 まこさん
 さくらむくおさん
 此糸さん
 めいさん
 ナミキ・キヨタカさん
 虹の会さん
 sachihoさん
 TOSHIさん
 tengoku10さん
 梅田たけしさん