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arton art gallery 京都文化博物館別館|中里楓のアーティスティック探訪 14

投稿:2013年10月 2日

nakasato201310-1(1).jpg

“These glass objects fascinate us beyond the time.”

高橋まき子展
「パート・ド・ヴェールの世界」
Makiko Takahashi  Glass Exhibition
2013/9/3(tue)-10/14(mon)

を見てきました。

nakasato201310-1(2).jpg

arton art gallery は、京都文化博物館の別館にあるギャラリーです。
まだアートに目覚めるまえにも何回か気づかずに通り過ぎていたことはあったかな。

今回は、

「パート・ド・ヴェールってなに?」

というところから始まります。初めて聞く名前だから当然です。
なんでも、フランス語で

『ガラスの練り物』

という意味だそうで、その歴史はとても古く、3500年前の古代バビロニアの、
砕いたガラスを鋳型に詰め、焼成してつくるガラスの技法なんだとか。

nakasato201310-1(3).jpg

「古代バビロニア!あのチグリス・ユーフラテス川の間に興った文明の?」

メソポタミア文明のことでしょう、以前教科書に載っていたのを思い出します。
その人類初期文明の人々を魅了するガラス技法『パート・ド・ヴェール』が19世紀末のアール・ヌーボーの時代に復活したということなんです。
そして、ギャラリーのなかの作品を見渡してみると、

「なんだか不思議な形・・・」

それもそのはず、これらの作品は、『幻想植物・幻想動物』をイメージして創られているからです。
そして、作品をあれこれ見ながら、考えたこと、

「このガラスの魅力ってなんだろう?」

「それはガラスと焼き物の組み合わせが生み出す半透明、なんじゃないでしょうか」

というのはギャラリーのおねえさんの言葉です。
確かに、さまざまな色の組み合わせによって作り出される作品の半透明は、
光とのコラボレーションによってさらにひとを魅了するんです。

「ほら、こうやって窓際に置くと、”光を食べて”、さらに美しくなるでしょ」

「はぁ~!この状態を ”光を食べる” って言うんだ~!」


nakasato201310-1(4).jpg

nakasato201310-1(5).jpg

想像もつかないくらい大昔の、言葉も文明も違う ”肥沃な三日月地帯” の人々も、
このパート・ド・ヴェールを光にかざして楽しんでいたのでしょうか。

 



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