Exhibitions展覧会

特集陳列「刀剣を楽しむ-名物刀を中心に-」

2015/12/15(火) 〜 2016/02/21(日)

京都国立博物館 

京都は古くから刀鍛冶が多く暮らした刀と縁深い土地。今回は、特に京都の古社寺に伝わる名物刀を、京都国立博物館所蔵の名刀とともにご紹介いたします。史上初の同時公開となる源氏一門の宝刀「髭切」「膝丸」や後鳥羽上皇自ら作刀の「菊御作」などの名刀たちをその歴史とともにお楽しみください。

京都では、平安時代から江戸時代まで多数の刀工が工房を構え、さまざまな名刀を生み出してきました。そして、それぞれの時代に造られた刀たちは時代を超え、さまざまな歴史の場面に立ち会ったのです。そんなドラマティックな歴史や逸話をもつ「名物刀」と呼ばれる刀が、京都の古社寺には数多く伝わっています。
今回の特集陳列では、そんな京都の古社寺に伝来する名物刀の全てを、京都国立博物館所蔵の名刀の数々とともにご紹介いたします。

後鳥羽上皇が御自ら作刀したと伝えられる重文「太刀 菊御作」。その後鳥羽上皇の作刀の補佐を務め御番鍛治筆頭の栄誉を受けた一文字則宗の傑作で、足利尊氏所用と伝わる 重文「太刀 銘□前国則宗(名物二ツ銘則宗)」。豊臣秀吉も絶賛した天下三作の一人にして短刀の名手・粟田口藤四郎吉光の作 重文「薙刀直シ刀(名物 骨喰藤四郎)」と重文「短刀 銘 吉光(名物秋田藤四郎)」。桶狭間の戦いで今川義元を破った織田信長が戦利品とし、以来天下人の手を渡ってきた重文「刀 (名物義元左文字)」。近代日本の扉を開き、激動の幕末を駆け抜けた坂本龍馬の愛刀「刀 銘吉行(陸奥守吉行)」と、展示品には歴史上の重要人物たちに関わりの深い刀が多数登場します。
なかでも、源頼朝・義経兄弟も所持したと伝わる源氏一門代々の宝刀、重文「太刀 銘国綱(名物髭切・鬼切)」と重文「太刀 銘 □忠(名物膝丸・薄緑)」は、千年近い年月を経て、この度史上初めて同時公開となります。

数奇な運命に翻弄されながらも時代を生き抜いた名刀の数々。そのたどってきた歴史とともに、奥深い刀剣の美の世界をお楽しみください。

※重文「太刀 銘国綱(名物髭切・鬼切)」(京都・北野天満宮)、重文「薙刀直シ刀(名物骨喰藤四郎)」(京都・豊国神社)は1月17日までの公開となります。
※この展示は平成知新館 1階特別展示室での開催となります。
 

名物刀とは

江戸幕府の八代将軍・徳川吉宗が刀の専門家・本阿弥家に命じて編纂させたとされる『享保名物帳』。この名物帳は日本各地に伝わる名刀の出自や伝来を公式に保障・格付けしたもので、これに掲載された刀を「名物刀」と呼びます。名物帳記載の作品の現存するもののほとんどは国宝・重文に指定されているほか、皇室に贈られ御物となっているものもあります。
 

同時開催

新春特集陳列「さるづくし-干支を愛でる-」(12月15日~1月24日)
特集陳列「獅子と狛犬」(12月15日~3月13日)
特集陳列「皇室ゆかりの名宝(仮)」(1月26日~2月21日)


【作品画像】
(左端)重要文化財「太刀 菊御作」 鎌倉時代(13世紀) 京都国立博物館
(左中)重要文化財「刀 金象嵌銘永禄三年五月十九日義元討捕刻彼所持刀/織田尾張守信長(名物義元左文字)」 南北朝時代(14世紀)  京都・建勲神社
(中)「刀 銘吉行」 坂本龍馬所用 江戸時代(17世紀) 京都国立博物館
(右中)重要文化財「太刀 銘国綱(名物髭切・鬼切)」 平安~鎌倉時代(12~13世紀)京都・北野天満宮
《展示期間》12月15日~1月17日
(右端)重要文化財「太刀 銘□忠(名物膝丸・薄緑)」 鎌倉時代13世紀、京都・大覚寺

展覧会概要

期間 2015/12/15(火) 〜 2016/02/21(日)
会場・開催場所 京都国立博物館
時間 9:30~17:00(入館は16:30まで)
休館日 月曜日(祝日の場合は開館、翌火曜日休館)
年末年始(12月26日~1月1日)
料金 一般:520円(410円)
大学生:260円(210円)
注意事項等 ※高校生以下及び18歳未満・満70歳以上の方は無料 ※()内は20名以上の団体料金 ※上記料金で、平成知新館名品ギャラリー(同時開催の特集陳列)もご覧いただけます
お問い合わせ TEL:075-525-2473075-525-2473
※テレホンサービス
ホームページ http://www.kyohaku.go.jp

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