Exhibitions展覧会

第1会場：福田美術館

ギャラリー1

ギャラリー1では、17・18世紀にかけて京都で活躍した画家たちの作品を中心に展示。地元京都において、現在に続く日本画の礎を築いた円山応挙、近年爆発的な人気を得た伊藤若冲、ユーモラスな作風で近年じわじわと知名度を上げている長沢芦雪などを紹介します。特に芦雪に関しては、この度52年ぶりに再発見された幻の作品《大黒天図》を公開します。
幅広い層の人々を対象としてフリースタイルで絵画を描いた京都の絵師たちの魅力をお楽しみください。

ギャラリー2

ギャラリー2では、「狩野派」や「琳派」による作品を紹介します。
「狩野派」は室町時代から続く画家集団で、幕府御用達の画家として江戸城や京都・二条城をはじめとする大型建築の障壁画を手掛け、当時の日本絵画の主流となっていました。若冲や応挙も、絵を習い始めたばかりの頃は狩野派に師事し、その画技を学んでいます。
一方で、京都と江戸においてどこか特定の流派に弟子入りすることなく、尊敬する画家の作品を手本に学び、その表現方法を継承しようとする者が現れます。彼らは後に「琳派」と呼ばれる画家たちで、その祖とされる俵屋宗達に学んだ尾形光琳、そして光琳に学んだ中村芳中などが知られています。
ここでは両派による美しい屏風絵などをお楽しみください。

パノラマギャラリー
品川亮「Re:Action」

パノラマギャラリーでは、現代作家・品川亮による個展「Re:Action」を開催します。品川は、日本絵画の流れを意識しつつ、現代絵画の可能性に挑戦している作家です。江戸絵画のエッセンスを受け継ぐ現代作家の日本画を、ぜひご高覧ください。

第2会場：嵯峨嵐山文華館

庶民の生活や流行、役者などを題材にした「浮世絵」は版画技術の発達によって、現在の雑誌や広告物のような新たなメディアとして大都市の江戸で人気を博しました。
嵯峨嵐山文華館では、その「浮世絵」を特集。葛飾北斎の作品からは、《大天狗》《墨堤三美人図》といった、北斎自身の筆遣いを感じられる貴重な肉筆浮世絵をご紹介します。
また、2階の畳ギャラリーでは北斎と同時期に活躍した歌川広重の代表的な版画シリーズ《東海道五十三次》より55点を前後期に分けて一挙公開します。この機会に世界的にも知られる名作をじっくりとお楽しみください。