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【祇園祭レポート】もうすぐ宵山!鉾町の雰囲気を取材して来ました!(八幡山)

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7月1日の「吉符入り」を皮切りについに始まった祇園祭!
「京都で遊ぼうART」でも特集ページを組み、祇園祭の雰囲気をお伝えすべく、京都から発信しています。

さて先日7月10日(日)、八幡山さんの会所にて、所蔵品の屏風のデジタル複製が完成し、お披露目と記者発表が開催されました。その模様をレポートでご紹介します!

(取材に関しましては、八幡山保存会理事長・後藤様、及び保存会・町内の皆様にご協力をいただきました。この場を借りてお礼を申し上げます)


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宵山の際、各山鉾町では山鉾を飾りつける懸装品(周りを覆う染織物、ご神体の人形など)や、地域で所蔵している美術品などを「お会所」(各山鉾の事務所のようなところです)に展示・公開します。
今回八幡山さんでデジタル複製の作業が行われた屏風も、その際に展示されていたものです。

今回デジタル複製されたのは、江戸時代初期の絵師・海北友雪による『祇園会・後祭山鉾巡行図』。
その名のとおり、祇園祭の後祭り(24日)の山鉾巡行と京都の町の様子を描いた作品です。
※ 元々祇園祭は17日の先祭りと24日の後祭りに巡行は分かれていた。
 現在の巡行でも後半、橋弁慶山より後に登場する山鉾が後祭りの山鉾にあたる。

この作品は昭和30年代にお会所の奥にある蔵(山の部品などを納めてあるところ)から発見されたもので、箱書の記録によれば江戸時代(慶安年間)、町内に住んでいたお医者さんから寄進されたものだそうです。

上のほうに四条通と山鉾巡行、下は三条通と還幸祭のお神輿の様子が描かれています。

hachiman3.jpg描かれた当時のお祭りの様子を描いたものなので、懸物など現在とは違っている部分もありますが、見ると、ちゃんと弁慶と牛若丸が対峙している橋弁慶山の後に続いて、八幡山の姿が描かれています。(手がさしているのが八幡山。鳥居の上にシンボルの鳩がいます)

hachiman4.jpgまた、現在見ることができ る山のほかにも、大船鉾や鷹山といった、現在は「休み山」(焼失などのため山鉾がなく巡行に参加していないもの)となっているものの在りし日の姿も描かれています。
(上の写真の左が大船鉾、右が鷹山。双方、現在は御神体など一部が残されているのみです。ただし、大船鉾は近年の復興を目指して活動を開始しており、鷹山もご神体の人形が宵山で公開(三条室町西入るにて)されています)

そして繊細に描きこまれた人々の姿はとても生き生きしていて、皆がお祭りを楽しんでいるのが伝わってきます。
また、面白いのがお店。家紋が描かれた暖簾がかかっているのですが、これ、中には現在も現役営業中の老舗も描かれているそうですよ!

この「祇園祭図屏風」ですが、今までは普段は京都国立博物館に寄託し、祇園祭のときだけお会所に飾って一般に公開されていました。
しかしやはり高温多湿な京都の夏に古美術品を飾るのは、保存の面から見るととても苛酷な環境。やはり年月を経て傷みが激しくなってきてしまいました。
しかし、やはり作品を一般の人にも見て欲しい、でも作品も護りたい。
そこで、今回、(株)日立製作所の協力の下、デジタルアーカイブ化&精巧な複製が製作されました。

お会所でオリジナルと複製を並べて見せていただいたのですが、
一見するとどちらがどちらなのかわからないほどそっくりです。
(記事2番目の写真の左が複製、右がオリジナルですが、ほとんど変わりません!)

複製の際は特殊なデジカメで細かく作品をブロックに分けて撮影してコンピュータ上でつなぎ合わせ、丁寧に色合いもオリジナルと比較しながら照合し、寸分違わぬレベルまでその色鮮やかさ・繊細なタッチも再現し、印刷されています。
金箔に描いたタイプの絵は光の反射などの関係もあり複製はかなり難しいそうなのですが、色合いだけでなく、キズや汚れ、剥落部分もオリジナルそのままです!
これは京都国立博物館の学芸員さんなどのアドバイスもあって、補修せずに残したとのこと。年月を経てこその味わいを残すためです。

また、紙はずっと作品が色鮮やかなまま残るように、とても耐久性のよい特殊な紙が使われているそう(ドイツ製だそうです)。通常の和紙ととは全く違う素材、その上かなりの厚みのため、屏風に仕立てた際は表具屋さんもかなりご苦労されたとのこと。
しかし、金具や周囲に回した布もほぼオリジナルに近いものが再現されています。

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今後はオリジナルの代わりにこのデジタル複製を、宵山期間中(14-16日)にお会所にて一般に公開されるとのこと。

八幡山保存会の理事長を務める後藤さんは、「作品が傷んできて心配していましたが、今回複製ができたことで、綺麗なまま作品を長く色々な方に見てもらえることは大変嬉しく思っています。この作品を、次の世代に伝えていきたいですね」と仰っていました。

このような、町の宝ともいえる品々を護り、次の世代へ伝える試みは、他の鉾町でも古い懸物をそのまま復元して巡行時に用いるなど、様々な形で行われています。
伝統の文化を伝えていくために新しい技術も積極的に取り入れる京都の町衆の柔軟性と心意気が伝わってきますね。

祇園祭の宵山めぐりの際は、ぜひそんな心意気と町の伝統がつまった、お会所飾りにも注目して見てください!

■ 八幡山で公開される所蔵屏風については、こちらもご覧ください!
【レポート】ひとあし早く祇園祭気分! 「祇園祭「八幡山」所蔵屏風特別公開 」(紫織庵)を見てきました!


【祇園祭特集!】
「京都で遊ぼうART」では、昨年に引き続き、今年も祇園祭特集記事を掲載いたします。
京都の会社だからこその、より詳しい祇園祭の情報をお届けしていきますよ!
お祭りの日程や各山鉾の所在地、屏風祭の開催予定地などはもちろん、
今年はAndoroid・iPhone・iPodTouchで使える祇園祭ナビのアプリも無料配信!
他にも動画コンテンツやUSTREAMの生中継なども予定しています。
どうぞご期待ください!
祇園祭特集のページはこちら!

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関連リンク

(財)八幡山保存会

祇園祭~京都の街中がミュージアムに!~





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