Exhibitions展覧会

endless 山田正亮の絵画

2017/03/01(水) 〜 2017/04/09(日)

京都国立近代美術館 

美術の潮流から距離をとり、孤独の中で生涯描き続けた画家・山田正亮の没後初の大回顧展。ストライプの画面で知られる「Work」シリーズをはじめ約200点の代表作と、初公開となる制作ノートなどとともに展示します。日本戦後美術において唯一無二の足跡を残した画家の全体像をぜひご高覧ください。

――描き続けたまえ 絵画との契約である

山田正亮(やまだ・まさすけ)は、この言葉のとおり「絵画と契約」――自らの人生と“描く”行為そのものを一体化させてしまった画家でした。彼は世俗や流行には背を向けて、誰かにおもねることもなく、東京の郊外のアトリエでひとり制作を続けました。50年以上の画業の間に絶え間なく描き続けられた絵画作品の数は、約5,000点にのぼります。その作品群は1978年に東京の康画廊で行われた個展で驚きと賞賛を持って迎えられ、以降、彼は現代絵画の遅れてきた寵児として高い評価を受けるようになりました。2005年には府中市美術館にて個展が開催されたほか、近年ではロンドンのアートフェアで個展が行われるなど、欧米圏でも注目を集めつつあります。

山田正亮が生涯に残した膨大な作品は、常に熟練の技巧によって丹念に描きこまれた高質なもので、一点一点が違う表情を見せます。それは各作品における苦闘と新鮮な発見を物語っており、ひとつのものに一途に向き合うことの豊かさを見せ付けるかのようです。
一方で彼は、自らの作品全てを一塊のものとして捉え、全体の持続と整合性こそがひとつの作品であるかのような独特の姿勢を保っていました。それは、一見すると作者の意図通りに編集されたクールな知的探求のようにも見えます。

今回の展覧会は、山田正亮の没後6年を経て開催される初の包括的な回顧展です。初期に描かれた静物画の連作「Still Life」から、ストライプの画面が印象的な中心的シリーズ「Work」、そして画面全体を単一な色彩で塗りこんだ「Color」シリーズまで、膨大な作品から選りすぐった山田の代表作約200点を展示します。また、多様な探求の足跡をうかがわせる紙作品約30点と、スケッチが随所に描きこまれた50冊以上もの制作ノートもあわせてご紹介します。
日本の戦後美術において唯一無二の活動を見せた山田正亮の全体像とその魅力をご高覧ください。

【作品画像】
(1)《Still Life No.64》1953年 油彩・キャンバス
(2)《Work C.73》1960年 油彩・キャンバス 東京国立近代美術館蔵
(3)《Work C.77》1960年 油彩・キャンバス 東京国立近代美術館蔵
(4)《Color no.98》1999年 油彩・キャンバス
(5)東京国立市の山田正亮のアトリエ

展覧会概要

期間 2017/03/01(水) 〜 2017/04/09(日)
会場・開催場所 京都国立近代美術館
時間 9:30~17:00(入館は16:30まで)
休館日 月曜日(ただし、3月20日(月・祝)は開館、翌21日(火)は休館)
料金 一般:1,000円(800円)
大学生:500円(400円)
注意事項等 ※()内は20名以上の団体料金 ※高校生以下・18歳未満の方・65歳以上の方・心身に障がいのある方と付添者1名は無料(入館時に証明できるものをご提示ください) ※上記料金でコレクション展もご覧いただけます。
お問い合わせ TEL:075-761-4111075-761-4111
E-Mail info@ma7.momak.go.jp
ホームページ http://www.momak.go.jp

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