Exhibitions展覧会

臨済禅師1150年 白隠禅師250年遠諱記念 禅-心をかたちに-

2016/04/12(火) 〜 2016/05/22(日)

京都国立博物館 

鎌倉時代に日本に伝わり、歴史や文化に大きな影響を与え続けている禅宗。その一派である臨済宗・黄檗宗の寺院に伝わる名宝200点以上を一挙公開する大規模展です。雪舟の傑作をはじめ、禅僧の肖像画や仏像、書画、工芸品などを通じ、その真髄に触れられる貴重な機会です。会期中には坐禅会や講話なども。

今からおよそ1500年前の6世紀始め、菩提達磨(ぼだいだるま)によってインドから中国へ伝えられたとされる禅宗。その後、禅宗の一派である臨済宗・黄檗宗の源流に位置する中国の高僧・臨済義玄(りんざいぎげん)によってその教えは広がり、日本には鎌倉時代にもたらされました。
禅の教えは武家はもちろん、天皇家や公家、さらには民衆まで広く知られるようになり、日本の社会と文化に大きな影響を与えました。最近では欧米の人々にも「ZEN」としてその思想は広がりを見せています。

特定の経典を持たない禅宗では、その教えは言葉や文字ではなく、師と弟子との直接の関わりの中で受け継がれてきました。その修行は坐禅を中心としますが、日常生活における立ち居振る舞いすべてが修行の一環とされ、禅問答を通じた師と弟子の心の交流を経、自分自身の心の内にある仏性を見出すというかたちで、悟りの境地へ至ります。

今回の展覧会は臨済義玄の没後1150年、そして日本における臨済宗中興の祖である白隠慧鶴の没後250年を記念して開催されるものです。臨済宗・黄檗宗15派本山とその塔頭・末寺の全面協力のもと、各寺院に伝わる禅僧の肖像画や仏像、書画、工芸品などを一堂に集め、224件もの名宝の数々をご紹介します。

展示品には、禅に傾倒した室町幕府4代将軍・足利義持の命で描かれた室町時代初期の水墨画の名作・国宝「瓢鯰図(ひょうねんず)」をはじめ、力強くもユーモラスな画風が特徴の白隠による「達磨像」、室町時代を代表する画僧・雪舟の傑作として名高い国宝「慧可断臂図(えかだんぴず)」など、日本の美術史を代表する名品も多く含まれます。
また、国宝「玳玻天目(たいひてんもく)」など禅と深い関わりをもつ茶道具や、禅宗寺院を彩った狩野派による障壁画の大作、黄檗宗寺院に伝わる異国風のユニークな仏像なども見どころです。


名宝の数々を通じ、禅の世界とその真髄に触れる貴重な機会です。ぜひご高覧ください。

※会期中展示替がございます。
【前期】4月12日(火)~5月1日【日)/【後期】5月3日(火・祝)~22日(日)
(一部前期・後期とは異なる展示期間の作品もございます。詳細は公式ページ等でご確認ください)

【作品画像】
(1)国宝「慧可断臂図」雪舟等楊筆 室町時代 明応5年(1496) 愛知・齊年寺(5/3~5/22展示)
(2)重文「臨済義玄像」一休宗純賛 伝曾我蛇足筆 室町時代(15世紀) 京都・真珠庵(4/12~5/1展示)
(3)「達磨像」白隠慧鶴筆 江戸時代(18世紀) 大分・萬壽寺(4/12~5/1展示)
(4)国宝「瓢鮎図」大岳周崇等三十一僧賛 大巧如拙筆 室町時代(15世紀) 京都・退蔵院(4/12~5/1展示)
(5)十八羅漢坐像のうち「羅怙羅尊者」 范道生作 江戸時代 寛文4年(1664) 京都・萬福寺(通期展示)

展覧会概要

期間 2016/04/12(火) 〜 2016/05/22(日)
会場・開催場所 京都国立博物館
時間 9:30~18:00(金曜日は20:00まで/入館は閉館30分前まで)
休館日 月曜日
料金 一般:1,500円(1,300円)
大学生:1,200円(1,000円)
高校生:900円(700円)
中学生以下無料
注意事項等 ※()内は前売および20名以上の団体料金 ※障がい者の方とその介護者1名は無料(障がい者手帳をご提示ください) ※キャンパスメンバーズの方は団体料金(学生証をご提示ください)
お問い合わせ TEL:075-525-2473075-525-2473
※テレホンサービス
ホームページ http://zen.exhn.jp

関連アートイベント

該当するアートイベントはございません。

関連記事

該当する記事はございません。