Exhibitions展覧会

琳派誕生400年記念 特別展覧会「琳派 京を彩る」

2015/10/10(土) 〜 2015/11/23(月)

京都国立博物館 

琳派誕生400年を記念して開催される、京都初の大規模な琳派展。琳派の祖・本阿弥光悦と俵屋宗達から、尾形光琳・乾山兄弟、そして江戸琳派の酒井包一・鈴木其一まで、工芸から絵画へ広がる琳派の名品が勢ぞろい。時代を超えて受け継がれ、現代にまで息づくその美意識をじっくりとご堪能ください。

【作品画像】
(1)国宝「風神雷神図屏風」俵屋宗達筆 京都・建仁寺(全期間展示)
(2)重要文化財「夏秋草図屏風」酒井抱一筆 東京国立博物館(10月10日~25日/11月10日~23日)
(3)重要文化財「鶴下絵三十六歌仙和歌巻」本阿弥光悦書・俵屋宗達画 京都国立博物館(全期間展示)
(4)国宝「八橋蒔絵螺鈿硯箱」尾形光琳作 東京国立博物館(11月3日~23日)
(5)重要文化財「松波文蓋物」尾形乾山作 東京・出光美術館(全期間展示)


桃山から江戸へと時代が移り変わり、江戸幕府の治世が落ち着きを見せ始めた元和元年(1615)。書家として、また陶芸や漆芸のディレクターとして活躍し名を知られていた本阿弥光悦は、徳川家康から京都の北・鷹峯の地を拝領します。そして光悦は、ここに工芸を家業とする親類縁者を集め、芸術家の村「光悦村」を開きました。これが、日本を代表する芸術様式「琳派」のはじまりとされています。

それから時を経ること400年。京都国立博物館ではこの節目を記念し、琳派誕生の地である京都では初となる、大規模な琳派芸術の展覧会を開催します。

狩野派などとは異なり直接の師弟関係を持たない琳派の芸術家たちは、おのおのの制作活動と経験のなかで先達の作品に出会い、憧れ、写すことを介してその意匠を自らの芸術へ取り込み、継承してきました。日常を彩るものとしての美意識をもち、装飾的・デザイン的な特質を共有している琳派ですが、その実像は、作家・作品それぞれに強い個性を持っています。

今回の展覧会では、琳派の祖・光悦と俵屋宗達にはじまり、尾形光琳・乾山兄弟、そして江戸琳派の酒井抱一・鈴木其一まで、琳派の名作を一堂に集め、工芸から絵画に広がる琳派の豊穣な世界に迫ります。京都で培われ現代にも脈々と行き続ける日本の美をご堪能ください。

※この展覧会は平成知新館が会場となります(京都古都館は休館中です)
※会期中、一部展示替される作品がございます。
主な展示替:【前期】10月10日(土)~11月1日(日)/【後期】11月3日(火・祝)~11月23日(月・祝)
 

展覧会の見どころ

 

宗達・光琳・抱一の「風神雷神図屏風」、そろい踏み!

直接の師弟関係を持たず、先達の作品を後世の作家が尊敬し、手本とすることで継承されてきた琳派。その姿勢を端的に示す行為が、“写し(模写)”です。琳派の代名詞的作品である「風神雷神図屏風」は、俵屋宗達にはじまり、約100年後に尾形光琳、そしてその約100年後に酒井抱一が、それぞれ先の作品を踏まえ、自らの筆で写し描いています。3組の「風神雷神図屏風」は一見同じように見えますが、3者それぞれの個性を秘めています。
今回の展覧会では、3組の「風神雷神図屏風」を出品。10月27日~11月8日の期間に3組の同時展示が行われます。
また、上記の期間以外は、光琳筆の「風神雷神図屏風」の裏面のために抱一が描いた「夏秋草図屏風」が登場します。
 

光悦・宗達の競演「鶴下絵三十六歌仙和歌巻」全期間・全場面展示!

琳派の祖といわれる、本阿弥光悦と俵屋宗達。この2人による至高のコラボレーション作品が重文「鶴下絵三十六歌仙和歌巻」です。海上を飛翔し、地上で羽を休める鶴たちの姿を宗達が金銀泥を駆使して描き、その上に光悦が三十六歌仙の和歌を優雅な筆致で書いています。緩急自在に展開する宗達の下絵と光悦の書の競演は、観る者に息をもつかせぬ圧倒的な存在感を放ちます。
展覧会では、全長13mを超えるこの作品を全場面・全期間展示。全ての場面が公開されるのは初の機会となります。
 

光悦のルーツ・本阿弥家を知る
重要文化財「薙刀直シ刀 無銘(名物 骨喰藤四郎)」が登場!

光悦の実家・本阿弥家は、代々刀剣の手入れや鑑定を家業としてきました。光悦も例外ではなく、刀を通じてさまざまな武将たちや装剣に関わる職人たちと交流を持つ機会を得たことは、彼の審美眼を大いに磨いたことでしょう。展覧会では、そんな本阿弥家に関する資料として、「薙刀直シ刀 無銘(名物 骨喰藤四郎)」が登場します。この刀は本阿弥家が編纂したとされる刀の出自・伝来を記した書『享保名物帳』に記載されているもので、これに載った刀だけが「名物」の称号をを得ることができました。切るふりをしただけで相手の骨を砕くという逸話を持つこの刀は、足利将軍家、豊臣家を経て、徳川将軍家の手元へと渡りました。
光悦のルーツを伺わせる名刀を、この機会にご覧ください。

展覧会概要

期間 2015/10/10(土) 〜 2015/11/23(月)
会場・開催場所 京都国立博物館
時間 9:30~18:00(金曜日は20:00まで/入館は閉館30分前まで)
休館日 月曜日
※ただし、10月12日・11月23日は祝日のため開館/10月13日(火)は休館)
料金 一般:1,500円(1,300円)
大学生:1,200円(1,000円)
高校生:900円(700円)
注意事項等 ※()内は20名以上の団体料金 ※障がい者の方とその介護者1名は無料(障害者手帳等をご提示ください) ※キャパスメンバーズの方は学生証提示で団体料金で入館可能 【相互割引】 「神坂雪佳と山本太郎の仕事」展(美術館「えき」KYOTO)のチケット半券を窓口にてご提示いただくと、当日観覧料から100円割引となります。(1枚につき1名、特別展開催中のみ有効)
お問い合わせ TEL:075-525-2473075-525-2473
※テレホンサービス
ホームページ http://rinpa.exhn.jp

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