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秋野不矩 水上勉著『山の暮れに』挿絵展 @ギャラリー鉄斎堂

投稿:2012年7月30日

京都国立近代美術館へ“KATAGAMI Style”を見に行った際に、4階フロアーで美術館の情報収集でポスターを眺めていて目に留まりました。

lico201207-3.jpg

『秋野不矩(あきの・ふく)』の2008年の京近美での生誕100年の企画展を見逃してしまい、どこかで多くの作品を観る機会はないかと思っておりました。

知恩院の山門を下りて東大路を渡って鴨川へ続く路辺りは、古美術を扱うお店が多い処です。鉄斎堂さんはそんな中の1軒のギャラリーです。
http://www.kobijutsu-kyoto.jp/city.html

ギャラリーの1階が水上勉(みずかみ・つとむ)著『山の暮れに』挿絵展でした。
この挿絵に使われている和紙は、水上が梳いて不矩に渡していたらしいです。

和紙の出来上がりの質感は、様々で、不矩は、その質感をうまく利用して木炭で描きあげています。
挿絵ですから、簡潔に描かれていますが、それは的確な表現によるものです。
私は残念ながら水上も作品を読んだ事がないので是非とも『山の暮れに』を読んでみようと思った次第です。

2階には、不矩の大きな作品が並んでいました。
美術館と違ってギャラリーさんには、作品の横に付されているのは作品のタイトルとお値段だけです。
作品への説明がないので、作品そのものと直接向かい合うことになります。

不矩は、54才の時にインドの大学への客員教授として赴任して以来、インドに魅せられ多くの作品を描いています。
更には、ネパールやアフガニスタン、カンボジア、アフリカにも出かけて作品を描いています。
それらの作品は、色彩が鮮やかで美しく、優しさもあって力強く、前に立っていると、「何をくよくよしている前を向いて!」と元気をもらえそうです。

また、どの作品も額装がとても良い。作品の中の色をとりいれて、それぞれの作品ごとよく考えられて作られています。

不矩は93までパワー衰えることなく、いつも今を生きた作家だと感じました。小倉遊亀、片岡球子、ひいては、草間弥生も、日本の女流画家おそるべし!

紙司「柿本」さん辺りの寺町と新門前通り辺り、それぞれの古美術商さんが今日はどんなものが店先に飾ってあるかな?と楽しみによくぶらぶらします。
「いつでも気軽に入っておくれやす。」とはいわはりますが、
京都この古美術の街、私のような超一般人が中へお邪魔するには、京都特有の雰囲気もあってやはり敷居の高いところですね。


ギャラリー鉄斎堂:http://www.tessaido.co.jp/gallery.html 

 

※ 秋野不矩(あきの・ふく/1908-2001):日本画家。花鳥風月といった日本画の典型的なモチーフを嫌い、インドなど異国の風景を題材にした作品を数多く描いた。京都市立芸術大学教授などを務め、京都を拠点に創作を行った。

※ 水上勉(みなかみ・つとむ/1919-2004):小説家。1961年に「雁の寺」で直木賞受賞。京都を舞台にした作品も多い。「山の暮れに」は1990年の作品。



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