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岡田ムツミ 展  出会い、そして展開

投稿:2013年4月 5日

さて、前回の続きですね!
平安神宮周辺の「ギャラリークンストアルツト」さんからまっすぐ三条通りの坂道を下りまして
見えてくるのがアーケード商店街の「三条会商店会」です。

商店街の入口にローソンが見えたらそのまま商店会の中へ進んで70歩くらい。
そこにあるのが「ギャラリーアーティスロング」さんです。
展覧会初日には、作家さんが在廊されていることが多く、お話を伺えるチャンスが。
また、在廊されていないときはオーナーが作品を解説してくださることもあるので、作品の制作や意図についてまで興味のある方にはおすすめのギャラリーです。

というわけで、今回も初日に攻めてみました。
「岡田ムツミ展」 出会い、そして展開
 
まず、作品ですが、その色合いに感服します。
来場者全員が「きれいやなー」と声に出してしまう。そんな絵画作品群です。
色の組み合わせと運筆(ローラー、刷毛など)での表現が見事でした。

アルミや銅の板に色を置いているもの数点。
色紙をコラージュしたもの。
言ってしまえば、色を塗っているだけなのですがどうして、こんなに情感が出るのでしょうか。
作家さんと一般人の違いはなんなのでしょう。
この質問を在廊されていた作家の岡田さんに尋ねました!

「イメージが出てきて、そこへ向かって描くようなところはありますよ。描き足すこともなく、描き足りないこともなく終わりが来たら、そこで作品が自立するんです」

なるほど、まずはイメージがやってくるんですね。
それから、岡田さんは自然の環境の良いところで過ごされていてその雰囲気は出ているかもしれない、とおっしゃっていました。
確かに、例えば、作中の白い色は、雪のようにも雲のようにもみえて、だけど創作されているものではなくて、本物のように感じます。
本物のように感じるのですが、リアル「雪!」とか「雲!」を描いているわけではなくて、ただ白い色が銅板に塗られているのです。

「みる人の自由ですよ」と岡田さんはおっしゃいます。

金属の板に描くようになったのは、たまたまご友人にその板をいただいたからだとか。
これは使わないと勿体ないと金属に描く制作が始まったのだそうです。

そして、タイトルはその金属の名前とそこに塗ってある色になっています。
銅に描いた作品は「銅」という作品。
銅に色彩を合わせて、「銅」を作る。
銅に描いているのではなくて、銅を作っているのですね。
この辺はちょっと解説深めませんが、そういうことなんですよ!!
すごい、と思いました。(解説深めなくてごめんなさいねー。岡田さんも「あんまり考えすぎなくていいのよ」と)

一方、キャンパス地の作品にはタイトルがあります。
これはナント、音楽のタイトル。
実際のクラシックのタイトルもありますが、岡田さんが、ある節を聴いてご自身でそこにタイトルをつけた、そのイメージを絵にされたのだそうです。
音楽→イメージしたタイトル→イメージした絵 こんな感じ。
そうですね、岡田さんの作品は確かに音楽です。ミュージック!!!
私はこれまで、絵は音楽に勝てないよなーと思っていたのでしたが
違った。違った。違ったみたいなんですね。

抽象画は難しいです。ですが、ものすごく簡単です。
分かるから分かります。聞こえるから聞こえます。

音が空気を震わせて届くのなら、岡田さんの絵は空気をまとって現れているようです。
キャンパスの四角からはみ出して続きがあるような、そんな感じがしました。

クイズ
岡田さんの作品群の中に「葛藤」という作品があります。岡田さんはドイツに住まれているのですが、ドイツの人たちからは「この色は葛藤ではない」と言われたそうです。岡田さんも、最初はドイツの人たちのイメージする色で塗られていたそうです。塗ってみて、違ったので今の色になったそうです。
さあ!何色でしょう?よかったら観に行ってくださいね!

ギャラリーアーティスロング
岡田ムツミ 展  出会い、そして展開
3月26日(火)〜 4月7日(日)まで



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