【レポート】Unis in Unison 2025: Kyoto Rising Artists Project 第2期展示(TERRADA ART STUDIO 京都)

京都市立芸術大学のキャンパス内にあるレンタルスタジオ、「TERRADA ART STUDIO 京都」で開催の「Unis in Union 2025:Kyoto Rising Artist Project」を取材してきました!
Unis in Union 2025:Kyoto Rising Artist Projectとは、京都市内の4つの芸術系大学出身者から選出された若手アーティストが、3か月にわたって「TERRADA ART STUDIO 京都」で滞在制作を行い、その成果をオープンスタジオ形式の展示で発表するというもの。
今回取材した2期(2026/2/13~19)では10名のアーティストが参加しています。
企画を主催する「TERRADA ART STUDIO 京都」の運営元である寺田倉庫株式会社は、東京(天王洲)を拠点にアーティスト向けのスタジオや倉庫などの施設運営を通じ、アーティストの活動支援を行ってきた会社。京都市立芸術大学の移転オープンに合わせて京都に活動の幅を広げてきました。
本企画ににあたっては、
「京都の芸術大学はそれぞれの個性や特色がはっきりしている点が面白い。その大学出身者が同時に発表・交流する場をつくることで、新たな化学反応が生まれるのではないか」
という思いから、プロジェクトを立ち上げたそうです。

展示は絵画、写真、立体など多彩なメディアが並び、作家のバックグラウンドや世界観もさまざまです。
たくさん作品を並べた作家さんもいれば、シンプルに一点勝負の作家さんもいたり、なかには自主的に体験ワークショップを開催した作家さんも!
また、展示ブースは制作スタジオも兼ねているため、制作時に出た端材やスタジオの空間構造そのものを取り込んだ展示も見られ、制作現場の空気を感じながら鑑賞できます。
今回、何人かの作家さんにお話を伺えたので、展示と併せてご紹介します。
増岡詩乃さん
(日本画・京都市立芸術大学)

「さまざまな物事が入り混じる現代の在り方を描く」というコンセプトを持つ増岡さん。版画の上から岩絵具で彩色を施すなど、独自の表現によるカジュアルなスタイルの日本画が特徴です。

展示ブースには壁いっぱいの大作から小品まで作品がたくさん!作業机や画材、スケッチブックなども公開されています。スケッチブックを覗くと、展示作品にも通じるアイデアの断片が垣間見られ、作家の頭のなかを見せてもらっているような心地に。アトリエを訪ねるような感覚で、作品が生まれるプロセスに触れられる展示でした。
中川ももさん
(写真映像/京都芸術大学)

人間の肌や建物の壁などの写真をデジタル加工・プリントしたもの素材に、植物のように自ら変化・適応・増殖する「クローナルイメージ」を表現する中川さん。普段は平面作品を主に手がけられていますが、今回展示したのは立体作品。
過去作品である壁面装飾シートを素材に、丸めたり熱で変形させるなどして仕上げた不思議な造形物たちです。
中川さんの立体造形の元になった壁面装飾シートの展示風景
撤去時に容赦なくぐしゃぐしゃに剥がされてしまった作品を、何か別のものに作り変えられないかと考えたそう。「制作期間が3か月と余裕があったので、いつもと違う表現にも挑戦しやすかった」とお話されていました。様々な形の立体物は、環境に適応し増殖する、まさに何かの生命体のような存在感を放っています。
謝岳静さん(写真映像/京都芸術大学)

写真と絵画、鏡と媒体を重ね合わせ、自己像の揺らぎや現実の境界を探求する謝さん。
展示作品は樹木の写真を薄い鏡の裏にプリントして切り抜いた作品を中心としたインスタレーションです。

謝さんのなかで樹木は人間の体や欲望、再生の象徴となるもの。鏡の木は空中で自然と空調の風によってくるくると回転し、光を反射したり、壁や床に影を落とします。覗き込むと木には作品を鑑賞者の姿が映り込み、歪んだ形や色合いで揺らぎます。色と光と影をうまく活かし、ブース全体で自分の世界観を構築されています。

コミュニティスペースでは全参加作家の小作品の展示やZINE・グッズの販売もあります
プロジェクト期間中には来場者と直接対話できる貴重な機会が得られたり、アーティスト同士の交流も生まれるなど、参加作家にとっても大いに刺激もあったそう。1期・2期ともに来場者も多かったため、来年度もプロジェクトは継続して開催する予定だそうです。
今後の展開も楽しみになる企画展でした。
開催は2/19(木)まで。
展覧会情報
Unis in Unison 2025: Kyoto Rising Artists Project 第2期展示
会場:TERRADA ART STUDIO 京都/京都市立芸術大学キャンパス内
会期:2026/2/13~19
→ 詳細はこちら