Exhibitions展覧会
松本市美術館所蔵 草間彌生 版画の世界―反復と増殖―
世界的前衛美術家・草間彌生。様々な媒体で表現活動を行う彼女は版画にも積極的に取り組んでいました。本展では、草間彌生の版画芸術の魅力と軌跡を、草間の故郷・長野県松本市の松本市美術館所蔵コレクションを中心に展観します。
草間彌生は、1993年の第45回ヴェネツィア・ビエンナーレにおいて日本を代表する作家として世界の舞台に立ちますが、その前後から積極的に版画制作に取り組んでいました。そのことも現在の評価につながる大きな原動力となりました。
草間は1979年に版画作品を初めて発表します。そこにはアメリカから帰国後の死や苦悩をテーマとした作品とは対照的に、華やかなモチーフが色彩豊かに表現されています。それまでの抽象的な表現に加え、南瓜やドレス、葡萄、花や蝶など日常的なモチーフが網目や水玉で構成され、明瞭な色彩をまといます。網目や水玉の増殖が創作活動の根幹にあった草間と、複製芸術である版画は、必然的に出会ったと言っても過言ではないでしょう。
近年でも草間は、富士山を主題に浮世絵の木版画の技法を用いた連作や、モノクロームの大型シルクスクリーン作品〈愛はとこしえ〉シリーズなど、特徴的な版画作品を精力的に発表しています。
本展では、世界最大級の草間コレクションを誇る松本市美術館の所蔵する版画作品に作家蔵の作品を加えた約330点で、草間彌生の版画芸術の世界をご紹介します。
初期の版画作品から近年の代表作までが一堂に会し、シルクスクリーンやエッチング、木版画、ラメなど、様々な版画技法が網羅された充実した内容となっています。
本展は2022年に松本市美術館で開催された特別展「草間彌生 版画の世界」の巡回展となりますが、全点入れ替えの展示替えを行うのは京都会場のみとなります。この機会にぜひご高覧ください。
草間彌生
1929年長野県松本市生まれ。幼少期より水玉や網目を描く。1957年に渡米し、ニューヨークを拠点にネット・ペインティング、ソフト・スカルプチャー、鏡や電飾を用いた革新的なインスタレーション作品を発表。さらにボディ・ペインティング、ハプニング、ファッション・ショー、映画など多様な表現を欧米で展開する。
1973年に帰国し、活動拠点を東京に移転。美術制作に加え、詩や小説の文筆活動も行う。野外彫刻や企業とのコラボレーション、ドキュメンタリー映像などを通じて幅広い世代に知られるようになる。
世界各地の美術館で大規模な展覧会が開催され、2016年文化勲章受章。2017年には草間彌生美術館を東京都新宿区に開館した。
代表作に「無限の網」、「無限の鏡の間」、「水玉強迫」、「南瓜」、「わが永遠の魂」シリーズなど。現在も精力的に制作を続ける。
草間彌生カブトを被って会場へ!
5/1付の京都新聞朝刊に掲載される「草間彌生 版画の世界」紙面は、紙カブトを作れる折り紙仕様!これで作った「草間彌生カブト」を持参されたお子さま(小学生以下)は、5/1(木)~5/5(月・祝)の期間中は無料で入場いただけます。
※要保護者同伴(同伴者の方は別途入場券が必要です)
※カブト1個につき1名分の料金が対象です。1個で複数名分の割引はできません。
※年齢を確認させていただく場合がございます。
展覧会概要
期間 | 2025/04/25(金) 〜 2025/09/07(日) |
---|---|
会場・開催場所 |
京都市京セラ美術館
新館 東山キューブ |
時間 | 10:00~18:00(入場は17:30まで) |
休館日 | 月曜日(ただし、4/28、5/5、7/21、8/11は開館) |
料金 | 一般:2,200円(2,000円) 大学・高校生:1,400円(1,200円) 中・小学生:600円(500円) ペアチケット(一般券2枚セット):4,000円(3,800円) ※未就学児無料(要保護者同伴) ※()内は前売、および20名以上の団体料金です。 ※障害者手帳等をご提示の方ご本人と介護者1名は無料 ※その他企画チケットについては展覧会特設サイトをご確認ください。 |
注意事項等 |
|
お問い合わせ | TEL:075-771-4334075-771-4334 |
ホームページ | https://yayoikusamahanga.exhibit.jp/ |
関連アートイベント
関連記事
該当する記事はございません。