Exhibitions展覧会

「織(Ori) Scopic」イムラアートギャラリー(京都)での展示風景 2021年 Photo: Yoshida Akihito
「織(Ori) Scopic」イムラアートギャラリー(京都)での展示風景 2021年 Photo: Yoshida Akihito
「織(Ori) Scopic」イムラアートギャラリー(京都)での展示風景 2021年 Photo: Yoshida Akihito
「織(Ori) Scopic」イムラアートギャラリー(京都)での展示風景 2021年 Photo: Yoshida Akihito
ロンシャン ラ メゾン銀座(東京)での展示風景 2019年 Photo: LONGCHAMP / La Maison Ginza
ロンシャン ラ メゾン銀座(東京)での展示風景 2019年 Photo: LONGCHAMP / La Maison Ginza
メタ・オープン・アーツ・コミッション フェイスブック(東京)での展示風景 2020年 Photo: Kono Teppei
メタ・オープン・アーツ・コミッション フェイスブック(東京)での展示風景 2020年 Photo: Kono Teppei

【ザ・トライアングル】川人綾:斜めの領域

京都ゆかりの作家を中心に新進作家を育み、京都市京セラ美術館を訪れる方々が気軽に現代美術に触れる場となることを狙いとしている展示スペース「ザ・トライアングル」。今回は、「制御とズレ」をテーマに独自のグリッド表現を追求している作家・川人綾を紹介します。

ここで言う「ズレ」とは、川人が大学で学んだ染織に由来するものであり、緻密な手作業の過程で否応なく生じる歪みを指します。これは、同じく関心を寄せる神経科学、特に視覚と認知の「ズレ」により生じる錯視効果にも結びつくものです。
川人は、糸を紡いで一枚の布を織るように、塗り分けられた無数の色線を緻密に重ね合わせます。歪みやズレを含むそのグリッドは、無機質で冷たい印象のある戦後アメリカのオプ・アート(強い錯視効果を引き起こす抽象的な絵画や彫刻)とは異なる、手業の温もりを感じさせるものです。
川人の世界は空間全体を覆い尽くすインスタレーション作品にまで発展し、「ロンシャン ラ メゾン銀座」店舗や「メタ・オープン・アーツ・コミッション フェイスブック」社屋などの空間でも作品を展示しています。

今回の展覧会では、手描きとデジタル・プリントによる、質感を異にしたグリッドを空間全体に展開します。垂線と斜線で形作られたグリッドが、三角形の形状からなるザ・トライアングルのスペースに呼応しながら鑑賞者を包み込みます。
見る角度や距離によって移ろい、揺れ動く無数の織目のなかに、われわれの認知や制御の及ばない未知の領域を探ります。


※会期中、展示作品のひとつ《CUD: C/U/D_2770-44475_(t)_I》について、作家による滞在制作を行います。会場北西エントランスのガラス面にペインティングを施します(3月中完成予定)少しずつ変化していく姿をお楽しみください。
※他、アーティストトークなどの関連イベントを実施予定です。

川人 綾

1988年奈良県生まれ、京都育ち。2011年京都精華大学芸術学部素材表現学科テキスタイル卒業。2019年東京藝術大学大学院美術研究科先端芸術表現修士課程、博士後期課程修了。
主な個展に「織(Ori)Scopic」(イムラアートギャラリー、2021年)、「Tell me what you see」(Pierre-Yves Caër Gallery、2020年)、「Aya Kawato Solo Exhibition」(A. Iynedjian Fine Art、2019年)。タブローだけでなく壁面全体を使用したインスタレーションにも取り組む。現在、京都を拠点に活動している。

展覧会概要

期間 2022/02/08(火) 〜 2022/05/15(日)
会場・開催場所 京都市京セラ美術館
ザ・トライアングル
時間 10:00~18:00
休館日 月曜日
料金 無料
注意事項等
  • 新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、来場の際はマスクの持参・着用、手指の消毒等にご協力をお願いいたします。
  • 状況により、やむを得ず予定が変更となる場合がございます。最新情報は京都市京セラ美術館のホームページをご確認ください。
お問い合わせ TEL:075-771-4334075-771-4334
FAX:075-761-0444
ホームページ https://kyotocity-kyocera.museum

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