Exhibitions展覧会
人間国宝 森口邦彦 友禅/デザイン―交差する自由へのまなざし
友禅の分野で重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定を受ける森口邦彦の創作活動を紹介する展覧会です。
森口邦彦は、1941年に友禅作家・森口華弘の次男として京都で生まれました。京都市立美術大学(現・京都市立芸術大学)日本画科を卒業後、フランス政府の給付留学生として渡仏。約3年間をパリの国立高等装飾美術学校に学びます。
そして将来の方向性に明確な答えを出せず帰国をためらっているとき、森口は知遇を得ていた画家バルテュスを当時彼が館長を務めていたローマのフランス学館(ヴィラ・メディチ)に訪ねます。その際、森口はバルテュスから諭すようにある言葉を投げられました。
「君の身近に友禅という素晴らしい伝統があるではないか。その伝統を途絶えさせてはいけない。それを今に活かすのが君たち若者の責務だ」
この言葉に促されるように、森口はパリで学んだグラフィック・デザインの思考と幾何学文様を大胆に組み合わせることで、伝統工芸としての「友禅」に留まらない、新しい創作の可能性を拓いてきました。
友禅作家として森口は、着物制作だけでなく、平面上のパターン展開による連作、日本の老舗百貨店の三越をはじめ、イギリスのライフスタイルブランドのリバティ・ロンドン、フランス国立磁器製作所のセーヴルなどとコラボレーションしたデザインも多々手掛けています。これら森口の創作は、歴史的に積み重ねられてきた技と感性を出発点に社会に友禅・デザインを還元させるための実践であるといえます。
この展覧会では、初期から今日までの着物の代表作やそれらの草稿、さまざまなデザイン関連の仕事など、森口の多様な活動を一堂に展示します。友禅とデザイン、伝統と現代、東洋と西洋などが様々に交差して生まれる森口邦彦の創作活動の全貌を、ぜひご高覧ください。
※この展覧会は前期・後期制です。会期中に一部展示替えとなる作品がございます。
【前期】10/13(火)~11/8(日)【後期】11/10(火)~12/6(日)
展覧会概要
期間 | 2020/10/13(火) 〜 2020/12/06(日) |
---|---|
会場・開催場所 |
京都国立近代美術館
|
時間 | 9:30~17:00(金・土曜日は20:00まで開館/入館は閉館30分前まで) |
休館日 | 月曜日(ただし11/23(月・祝)は開館)、11月24日(火) |
料金 | 一般:1,000円(800円) 大学生:500円(400円) 高校生・18歳未満:無料 |
注意事項等 | ※()内は20名以上の団体料金・夜間割引(金・土曜日の17:00以降入場者対象) |
お問い合わせ | TEL:075-761-4111075-761-4111 |
ホームページ | https://momak.go.jp |
関連アートイベント
該当するアートイベントはございません。
関連記事
該当する記事はございません。