Exhibitions展覧会

《BAROROMSQUAUD/1人でも立ってられるって!》展示風景、2022年 撮影:岡はるか
《BAROROMSQUAUD/1人でも立ってられるって!》展示風景、2022年 撮影:岡はるか
《我(We)》展示風景、2022年 撮影:岡はるか
《我(We)》展示風景、2022年 撮影:岡はるか

【ザ・トライアングル】米村優人:BAROM(あるいは幾つかの長い話)

京都ゆかりの作家を中心に新進作家を育み、京都市京セラ美術館を訪れる方々が気軽に現代美術に触れる場を目的とする展示スペース「ザ・トライアングル」。今回は主に彫刻を用いたインスタレーション作品を制作している米村優人の展示を行います。

米村の作品は、神話上の神々や昭和のヒーローなど「超人」たちへの憧れや畏怖を持ちながらも、その人体彫刻は手、足、頭部などがバラバラに展示されます。古典的な彫刻が本来持っている荘厳さや完全性は台なしとなり、崇高の念を雲散霧消させるように再構成する手法が大きな特徴となっています。
米村は作品制作の上で、弱さや失敗、不完全さに注意を向けてきました。それは多くの彫像が持つ、男性性を強調するような強さ、立派さ、崇高さの対極にあるものと言えます。

米村は、彫像を意味するギリシャ語のアガルマ(agalma/像)と英語のマン(man/人)を合わせた「アガルマン (agaruman)」シリーズなどを継続して制作してきました。これらは発泡スチロール等を素材とし、FRP塗布による「擬似ブロンズ」の制作工程を応用したものです。

本展のタイトルにある「BAROM」は1970年代に放送された特撮ヒーローもののテレビ番組「超人バロム・1」を引用しています。これは二人の少年が合体して一人の正義の超人となる物語です。また、「幾つかの長い話」は、米村の作品制作の過程や極めて個人的なストーリーと、古代ギリシャ・ローマ時代から現代にいたる彫刻史を意味しています。そこには、古典彫刻における「崇高なる美の具現」に対する、畏怖の念とある種の反発からくる、愛憎半ばする作家の感情が込められているようです。

新作、旧作、および旧作の再構成などからなる本展は、現代的な感性によるキッチュさと作家の日常を織り交ぜながら、個人的なストーリーと彫刻史を往還する取り組みです。そこには、作家の真摯さと今日的なリアリティを見ることができるでしょう。

米村優人

1996年大阪府生まれ。京都市在住。
2019年、京都造形芸術大学(現・京都芸術大学)美術工芸学科総合造形コース卒業。
近年の展覧会等に、屋外彫刻《AGARUMANS (Best Friend)》(グランフロント大阪、2021年)、個展「BARORORM SQUAD 1人でも立ってられるって!」(NEUTRAL、京都、2022年)、個展「我(WE)」(COHJU contemporary art、京都、2022年)、小笠原周、熊谷卓哉との3人展「問題のシンボライズ −彫刻・身体・男性性−」(ホテル・アンテルーム京都、2022-2023年)、倉知朋之介との2人展「NSFS/止め処ないローレライ」(EUKARYOTE、東京、2023年)など。

展覧会概要

期間 2023/06/20(火) 〜 2023/09/24(日)
会場・開催場所 京都市京セラ美術館
ザ・トライアングル
時間 10:00~18:00
休館日 月曜日(ただし、祝日の場合は開館)
料金 無料
注意事項等
  • 状況により、やむを得ず予定が変更となる場合がございます。最新情報は京都市京セラ美術館のホームページをご確認ください。
お問い合わせ TEL:075-771-4334075-771-4334
FAX:075-761-0444
ホームページ https://kyotocity-kyocera.museum/

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