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石本正新作展(中信美術館)を観てきました

投稿:2013年12月26日

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「湧き出る対象を求めて」という副題のついた石本正氏の新作展を観てきました。
中信美術館では、毎年、石本正氏の作品を新作展としてみせてもらえるので楽しみにしていました。
いただいた図録によると今回で五回目だとか。
私が中信美術館のことを知ってからは三回目です。
地下鉄の中のポスターで個性的な舞妓さんの絵を見て、是非実物をみたい!と、わくわくして行ったのを思い出します。
90歳をすぎた方で、著名な日本画家というのもその時初めて知りました。
日本画とは思っていましたが、今回の作品も日本画材にとらわれず表現されていてとても印象的でした。

まず、女性の絵、今回の舞妓さんは、前回初めて観た個性的な黒の濃淡で描いた幼さの残る顔の舞妓さんとは違う、きりりとした表情の舞妓さんでした。
また、「裸婦」「二人」は、いつもの少し妖艶?なヌードではなく、美しい。

今回の菊、曼珠沙華の花びらがパステル(みたい?)ですが、生き生き美しさでバックのマチエールと相まって心に残りました。

鷹、梟の描き方も独特だけど、説得力があるというか、飛び出してきそうな迫力を感じました。

さらに風景画もあり、この方の幅広い対象と新鮮な作風に、「湧き出る対象を求めて」という題がぴったりだと、楽しませていただき館をあとにしました。

蛇足になりますが、中信美術館は府庁の少し西にあり、無料で年4~5回一般公開しておられます。
建物は、丸みを帯びたうすい橙色の壁面、屋根は銅版葺の瀟洒な南欧風の外観を持つ洋館で、古いたたずまいが残る町並みに溶け込むように建っており、素敵です。渦巻きの連鎖をモチーフにデザインされた門扉、中庭にいたる花や虫を配したアール・ヌーヴォー風のイタリア製の鉄扉、地中海地方の遺跡を思わせる中庭の列柱、大理石の階段、大理石の粉を混ぜ込んだイタリア漆喰の白い壁など贅沢な内装も魅力的な美術館です。

文責:笑吉

石本正「湧き出る対象を求めて」(2013年11月1日~12月19日)
http://www.chushin-bijyutu.com/



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