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ART SPACE 感「1405帯一○ 丸山正の布」|中里楓のアーティスティック探訪 66

投稿:2014年6月12日

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“His DNA is searching for the beauty like in the mist.”

…ボクの持てる言語表現のはるか上を行く、深い美しさがそこにあった…

アートスペース感への訪問は2回目です。
今回も、gallery C.A.J.のオーナーさんからのお勧めでした。

ART SPACE 感 
1405 帯一○ 丸山正の布
2014年5月20日(火)→5月25日(日)
pm1:00~pm7:00 (最終日はpm6:00まで)

丸山正さん。長野の作家さんということで、初めて聞くお名前でした。

「これは…着物の帯…」

ギャラリーに入るとシンプルに帯が展示されていて、最初は正直どんな感情も浮かばないとか、
どんな反応をすればいいのかわからない、というものでした。
それはやはり、普段着物類に触れる機会がない、というのが一因なのでしょう。

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このように天井からつるされている帯もあれば、

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○紬灰掛袋帯 絹100% MaruFactory

和室に展示されている帯もあります。

でもゆっくり時間をかけて見ていると、というか同じ時を同じ空間で過ごしていると、
これらの帯は、

・星屑のような肌理細やかな光を反射して、
・鍛えぬかれた鉄のような光沢を持ち、
・かすれ具合に独特の味をにじませながら、
・不規則なスジの瑕痕に生地の声を聞く

と肌で感じるようになる…これらの生の布(キレ)に以心伝心的な不思議な共感を持ちました。

「これは日本刺繍といって、一本一本手で縫っているのですよ」

とはアートスペース感のオーナーさんからの説明です。

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(このつなぎ目が日本刺繍)

そしてこれらの帯を見ていて、さらに思うことは、

「色使いの奥深さ」

に感じ入るということ。
青、赤、黄色、といった単純な色ではなく、

「…あえて言うなら、屏風のような京都の東山の葉々の色を見ているかのよう…」

季節ごとに複雑に葉の色を変える、その奥深さに通じるものを見てとることができ、
さらにそれは時を経るほどにわたしたちになじむ、ということが『直感』でわかるのです。

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○生紬 無地  絹100%

「自分の中のDNAが、なんかこう、霧の中を探し歩いている」

とはこの展覧会の作家・丸山正さんの言葉です。
現代作家一個人の才能だけでなく、幾世代もの記憶がその遺伝子の中に蓄積されていて、
その美意識が無意識のうちに作品に表れるのではないか、と。

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ART SPACE 感 をお暇して、

「今日は日本の風土と才能とDNAが生み出す奥深い美しさを見た!」

と思いながらの帰り道、三条大橋を渡ったところで歌を歌っている女の子がいて、その足元のボードを見てみたら、

「長野県出身…」

と書いてあったので、立ち止まってしばらくの間歌を聴くことにしました。
というのもさきの丸山正さんも長野の作家さんで、

「おっと!長野つながり!」

と思ったからです。

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陽の沈みかけた夕暮れ時、橋の横で歌う少女の歌声はとてもきれいなもので、
鴨川の風に乗ってボクたちのこころに響き渡りました。

少女の向かいのフェンスに腰掛けて歌を聴きながら、これまた似顔絵を描いてみました。
この少女は、きょんさん、長野県出身の22歳。

歌の合間に、

「似顔絵を描いてみました」

と見せてみたら、

「キャー!似てる!」

と喜んでくれました。
長野のおふたりに出会えて、とても気持ちのいい1日になりました。

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三条橋ミニコンサート きょん(22歳)



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