Exhibitions展覧会

絹糸で描いた刺繍絵画の世界

2013/08/23(金) 〜 2013/11/17(日)

清水三年坂美術館 

明治時代、外貨獲得のために輸出された日本の工芸品。そのひとつである刺繍絵画は特に京都で大規模に制作されていました。京都画壇の優れた画家たちの下絵を精緻に再現した刺繍絵画は国内外の迎賓施設にも納められました。現存する作品は少なく貴重な刺繍絵画の名品をこの機会にお楽しみください。

明治時代、京都を中心に絹糸の刺繍で描かれた絵画作品が大量に作られていました。このことは今では知る人も少なくなりました。

当時の日本は先進諸外国から新しい技術を導入する為、外貨の獲得が急務となっていました。
工業製品を持たない日本の輸出商品の中心は蒔絵や金工、陶磁器、七宝などの工芸品でしたが、その中に刺繍絵画も含まれていました。
特に京都では、西村總左衛門(千總)や飯田新七(高島屋)といった呉服商が中心となり、大規模に輸出を行なっていました。
彼らは岸竹堂、今尾景年、竹内栖鳳など京都画壇の画家達に下絵を依頼し、それを元に、さまざまな色に染められた絹糸を用いて一針一針刺繍を施した精緻な絵画作品を制作しました。

絹糸の持つ独特の輝きは絵具で描いた絵画とは全く異なった質感を生み、見る人を魅了しました。
刺繍絵画は当時皇居に造営中だった明治宮殿にもいち早く導入され、宮殿の壁や部屋を飾りました。また、欧米の王侯貴族達の間でもその質の高さと美しさが評判になり、多くの作品が欧米の宮殿に納められています。しかし、残念な事に紫外線による退色や虫喰いなどが原因で多くの作品が消失してしまい、よい状態で現存する作品はごく僅かです。

今回の展覧会では、昨年2012年末にイギリスのアシュモレアン美術館でも紹介された作品を含め、欧米より里帰りした刺繍絵画の名品をご紹介します。

展覧会概要

期間 2013/08/23(金) 〜 2013/11/17(日)
会場・開催場所 清水三年坂美術館
時間 10:00~17:00(入館は16:30まで)
休館日 月・火曜日(祝日の場合は開館)
料金 大人:500円
大学生・高校生・中学生:300円
小学生:200円
お問い合わせ TEL:075-532-4270075-532-4270
FAX:075-532-4271
E-Mail info@sannenzaka-museum.co.jp
ホームページ http://www.sannenzaka-museum.co.jp/

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