Exhibitions展覧会
【琳派400年記念】本阿弥家・尾形家の血脈を受け継ぐ 「樂歴代 装飾への荷担・抑制と解放」展
千利休の「侘び茶」の理想を背負って生まれた、初代・長次郎の茶碗。それを本源におきながら、樂家歴代は創造的な作品を作るべく、琳派などに学び、装飾表現のあり方に向かい合ってきました。今回はそんな歴代の作品を辿りながら、その装飾表現の変遷と荷担の歴史を追っていきます。
【作品画像】
(1)初代長次郎 黒樂茶碗 銘「匂当」 元伯宗旦書付
(2)三代道入 黒樂茶碗 銘「山ノ端」 了々斎・惺斎書付
樂茶碗は樂家の初代・長次郎にはじまり、450年その伝統を伝えてきました。
しかし、その歩みは、決して伝統を“踏襲”することではありません。
樂歴代にとって「伝統」とは、常に新たな表現に向かっての挑戦、創造の積み重ねでした。
長次郎の茶碗は、千利休の「侘茶」の理想を背負った茶碗。 可能な限り装飾を排除し、変化を抑制した無作為な姿です。それを本源として受け止めながら、樂歴代は創造への格闘を繰り広げてきました。
そして、琳派に代表する装飾への広がり、非装飾である樂茶碗の本源的哲学を据えながら装飾への荷担へと、樂歴代は時代を追って装飾的試みを模索しておきます。
本源を守り、本源を尊び、その上で装飾の可能性を追求する。まさに、それは「抑制と解放」その狭間での葛藤と言えましょう。
今回の展覧会は、長次郎茶碗を戴き、歴代の装飾表現のあり様を窺います。
琳派の祖・本阿弥光悦と親しい交友を結び、光悦から創造の魂を受け取った三代道入。プリミティブな文様表現が特徴の四代一入。五代宗入の鉢、向付に見られる三彩色釉の世界。さらに、十四代覚入の伝統様式とモダンの調和、そして、十五代吉左衞門の現代琳派に通じる多様な装飾表現など…樂歴代の「装飾への荷担」を、作品を通じて追っていきます。
展覧会概要
期間 | 2015/03/07(土) 〜 2015/08/02(日) |
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会場・開催場所 |
樂美術館
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時間 | 10:00~16:30(入館は16:00まで) |
休館日 | 月曜日(祝日の場合は開館) |
料金 | 大人:900円 大学生:700円 高校生:400円 中学生以下無料 |
お問い合わせ | TEL:075-414-0304075-414-0304 |
ホームページ | http://www.raku-yaki.or.jp/ |
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