Exhibitions展覧会

夏期展「樂焼って何だろう?」

2017/07/01(土) 〜 2017/09/24(日)

樂美術館 

今回の夏期展示では、初代長次郎や3代道入、9代了入など歴代の樂焼を通して樂焼の魅力を感じていただくとともに、実際に使われている窯道具などもあわせて展示。見て、触れて樂焼を読み解く展覧会となっています。この機会に樂焼の世界をぜひご高覧ください。

日本各地では、それぞれの魅力を持つ伝統的な陶器が造られています。 その中でも極めて特異な陶器が、「樂焼」です。 樂焼の興り、造り方や焼き方、その伝統の受け継がれ方など、「樂焼」には多くの特殊性を見ることができます。

今から約450年前、織田信長が世を治めようとした時代に「樂焼」は「長次郎」という陶工によって始まりました。それは、「千利休」という茶人により、利休が考える「侘茶」の思想を色濃く現わす「抹茶を飲む為の茶碗」として世の中に生み出されました。 以来、「樂焼」は、長次郎を初代に持つ家系「樂家」に代々受け継がれ、現在15代目の当主となっています。

長く続く樂家の伝統。面白いことに、樂家では、親から子に造り方や釉薬の調合などを一切教えません。先人の作品を写したり真似たりするのではなく、それぞれの代が初代長次郎や歴代と向き合い、オリジナルといえる己の作品を生み出すというところに、樂家樂焼の伝統と呼べる軸があるのです。

14代覚入は、こう言い残しています。
「伝統とは踏襲ではない。己の時代を生き、己の世界を築き上げねばならない。」

また、樂焼はその焼き方も特殊です。鞴(ふいご)と呼ばれる木製の道具で風を起こし窯の温度を高め、窯に1碗入れては、真っ赤に燃えている中から引き出し、また1碗入れては引き出すといった、他に類を見ない焼成方法で焼かれています。 いつしか、その焼き方などが一人歩きし、少し形を変え国内や国外にも伝わり、「AMERICAN RAKU」などとして世界にも自由な広がりを見せています。

今回の展覧会では、初代長次郎の黒樂平茶碗『隠岐嶋』や3代道入の 黒樂平茶碗『燕児』、9代了入の赤樂茶碗 古稀七十之内など、樂焼が持つ魅力を作品から感じて頂くと共に、実際に使われている窯道具なども展示し、見て触れて樂焼を読み解く展観となっています。この機会にぜひご高覧ください。

展覧会概要

期間 2017/07/01(土) 〜 2017/09/24(日)
会場・開催場所 樂美術館
時間 10:00~16:30(入館は16:00まで)
休館日 月曜日(祝日の場合は開館)
料金 大人:900円
大学生:700円
高校生:400円
中学生以下無料
お問い合わせ TEL:075-414-0304075-414-0304
ホームページ http://www.raku-yaki.or.jp

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