Exhibitions展覧会

NEW INCUBATION7 「パラレルワールド または私は如何にして世界を愛するようになったか」

2015/09/09(水) 〜 2015/10/18(日)

京都芸術センター 

共通テーマのもとに選ばれたベテラン作家と若手作家による現代美術企画展の第7弾。今回は近年注目を集める映像作家2名の作品を紹介。それぞれ違ったアプローチで世界を捉え、ハイクオリティな映像として展開。2人の異なる世界観がつむぐ「パラレルワールド」をお楽しみください。

EUGENE KANGAWA 《SANSUI》 2014/15 Super 35mm digital black and white film, 2 channel continuous projections - with sound 17 mins, Dimensions variable. sound Marihiko Hara
PIERRE JEAN GILOUX 《Invisible Cities # Part 1 # Metabolism》 2015 Films Video HD, Sound, Photographs, Virtual Images,11mins Courtesy the artist and Solang Production Paris Brussels


ある共通テーマのもとに選ばれたベテラン作家と若手作家が向き合い、互いに触発し合うことで現代美術を様々な角度から捉え見通す企画展の第7弾。今回は、近年目覚しい活躍を見せているEUGENE KANGAWA(カンガワ・ユウジン)と、日本での活動を広げつつあるPIERRE JEAN GILOUX(ピエール=ジャン・ジルー)の、2名の映像作家を紹介します。

2人は、個人の内面ではなく外的事象を制作の出発点とし、異なる領域との協業や、アートと社会の境界を越えた活動に積極的に関与してきました。しかし、対象へ関わる態度や、アーティストとしての主体性のあり方は対照的です。
冷静なまなざしで世界を捉え、脚本あるいは設定のみをつくりだすような「最小限の介入」によって純度の高い作品を結実させるKANGAWA。それに対しGILOUXは、自らのつくりだすCGの虚構に幻惑されているかのようにイメージに対して「最大限の介入」を行い、想像力とユーモアにあふれたヴィジョンを創り出します。

今回の展覧会では、それぞれの視点から現代の風景を描きだした映像作品を展示します。
両者の映像作品からは、それぞれがどのように世界を見、どのように理解し、再構成したのかが浮かび上がってきます。KANGAWAの作品は、自然風景が現実以上の強度で切り取られ、秩序正しく作りこまれており、むしろフィクションに接近していっているように見えます。一方、GILOUXがデジタル画像処理によって再構築した虚構の都市は、生物のように有機的に変容していく現実の都市の姿を神秘的に表現しています。
それぞれの手法で制作された作品は、互いに鋭いコントラストを成しながらも、創作と実写が反転しながら接続される関係にあるように思えます。また、いずれの画像もどこか予兆的で、現代の世界に対するカウンターイメージとしても機能しています。

KANGAWAとGILOUX、2人の作品に垣間見える2人の世界観のパラレルな関係。
関連企画でパラレルに開催される、2人の手による期間限定の“特別な”インスタレーション。
そして、両作家の目を通して見る世界と私たちが体験する並行関係。
この展覧会ではそんな異なるレベルの「パラレルワールド」が重層的に展開します。

2人のハイクオリティーな映像作品を、この機会にぜひご覧ください。

展覧会概要

期間 2015/09/09(水) 〜 2015/10/18(日)
会場・開催場所 京都芸術センター
時間 10:00~20:00
※10月3日(土)は「ニュイ・ブランシュKYOTO2015」のため22:00まで延長開廊
休館日 会期中無休
料金 無料
お問い合わせ TEL:075-213-1000075-213-1000
FAX:075-213-1004
E-Mail info@kac.or.jp
ホームページ http://www.kac.or.jp/

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