Exhibitions展覧会

明治45年、桜の苗木6,000本が、日本からアメリカ・ワシントンへ贈られ、ポトマック川の河畔に植樹されました。
桜は現地で大切に育てられ、毎年「桜祭り」が開催されるなど、現在も日米親善の証としてアメリカの人々に愛されています。

今年その桜苗木寄贈から100周年を迎えたことを記念し、ワシントンではさまざまな記念行事が行われました。その一環として、3月30日～4月29日の期間に「色彩の世界：伊藤若冲 日本花鳥画展」がワシントン・ナショナル・ギャラリーにおいて開催されました。この展覧会には、相国寺が所蔵する若冲の名作「釈迦・文殊・普賢三尊像」も出品されました。

相国寺承天閣美術館では今回、ワシントン「桜祭り」への出品を記念しこの伊藤若冲筆「釈迦・文殊・普賢三尊像」の特別展示を行います。
また、あわせて「釈迦・文殊・普賢三尊像」のコロタイプ印刷による複製品も展示します。
コロタイプ印刷は約150年前にフランスで生まれた印刷技術です。複雑な手間がかかり一時衰退し世界的にも希少となっています。しかし本物と見紛うほど精密に作品を復元することができることから、現在は美術品の複製技術として注目されています。

展覧会ではほかにも、重要文化財指定を受ける若冲の鹿苑寺（金閣寺）大書院旧障壁画50面をはじめとした伊藤若冲作品を多数公開します。