Exhibitions展覧会

【作品画像】
(1)マチュピチュ ※チラシ使用画像
(2)《ドン・アロンソ・チワン・インガの肖像画》18世紀、ペルー国立クスコ大学・インカ博物館
(3)《小型女性人物像》15～16世紀、ペルー文化省・トゥクメ遺跡博物館
上記画像全て 撮影:義井豊

南アメリカ・アンデス文明史上最大にして最後の国家、インカ帝国。15世紀前半に誕生してから16世紀前半にスペイン人の征服者によって滅亡するまで、約100年間に渡り栄華を誇りました。しかし、インカの人々は文字を持たなかったため、記録が少なく多くが謎に包まれていました。
100年以上にわたっておこなわれてきた研究は、謎に満ちた文明の姿を徐々に明らかにしつつあります。 本展覧会は四部構成で、考古学、人類学、そして歴史学によって見えてきた、インカの人々とその人々の姿、 そして、スペインによる征服後にその社会がどのように変貌したのかをご紹介します。

総点数160点に及ぶインカの考古遺物は、その多くが日本初公開です。
インカの人々が文字の代わりに用いた縄を用いた記号「キープ」や、神に捧げられた美しい織物、インカ帝国の信仰の象徴的存在である「まなざしのあるミイラ」、そしてスペイン人たちが残したインカに関する資料や絵画など、多彩な資料が並びます。

今回の展覧会では、古代文明としてのインカだけではなく植民地期インカをも視野に入れ、現代の視点から見た「世界史の中のインカ」も考察します。 最新の研究によって明らかにされたこのユニークな文明の実像を知ることは、好奇心を満たすだけではなく、 大きな現代的意味をもつことでしょう。

また世界初の試みとして、インカの誇る空中都市・マチュピチュを遺跡全体の三次元計測データを下に3D映像で完全再現。最先端のバーチャル技術による世界遺産の旅を3Dシアターにてお楽しみください。