Exhibitions展覧会
世界無形文化遺産登録記念 ロシア民族学博物館・オムスク造形美術館所蔵「アイヌの美 カムイと創造する世界」
2008年サミットが北海道で開催され、地球環境問題や先住民人権の問題も取りあげられました。アイヌ古式舞踏の世界無形文化遺産への申請など、自然と密接に結びつき日本の基層文化と密接に関連したアイヌ文化に対する評価も盛んになっています。今回はロシア民族学博物館などから、常にカムイ(神)とともにあったアイヌの人々の生活文化、その造形美を代表する作品を厳選。「まかなう」「まとう」「いのる」の三つの視点から、アイヌの伝統美の真髄に迫ります。また、同時にアイヌの舞踊や楽器の演奏・体験などのイベントも併催されます。
アイヌは、古くから北海道を中心に、東北地方北部、サハリン南部、千島列島に居住し、周辺の文化と相互に影響しつつ、独自の文化を形成してきました。特に、衣服や木製品などにつけられた文様は、アイヌ独特の図柄です。男性は小刀一本、女性は縫い針一本で「文様の美」を創造してきました。
江戸時代の終わりごろから、アイヌ文化はロシアやヨーロッパ各国の注目を集め、明治時代になると、多くの研究者や収集車が北海道を訪れ、アイヌの人たちから民具や工芸品を求めました。現在、ロシアをはじめとする欧米の博物館や美術館には19世紀から20世紀初頭にかけて収集されたこれらの資料が収蔵されています。中には日本には現存していないものも数多く含まれており、古い時代のアイヌ文化とその芸術の知る上で貴重な資料であり、またそのデザイン性は今日的な視点からも再評価を受けています。
この展覧会では、アイヌの人々が創造した「美」に焦点を当て、ロシア・サンクトペテルブルグ市にあるロシア民族学博物館所蔵のアイヌ民族資料約2600点の中から、特に芸術的価値の高い215点を公開。これらの資料は1912~13年にかけて、北海道平取町やサハリンにて収集されたもので、収集年や収集地が判明している貴重なものです。
また、ロシア・オムスク市にあるオムスク造形美術館が所蔵する、アイヌ絵作品12点もも併せて展示します。
これは幕末から明治の初めにかけて活躍し、蝦夷地(北海道)の箱館(函館)、日高、十勝に住んだ絵師・平沢屏山による、アイヌの文化や暮らしを描いた作品。
近年になってその所在が明らかになり、今回日本初公開となります。
アイヌの古式舞踊はユネスコの世界無形文化遺産に登録が決定しており、今回はその記念展としても位置づけられています。
神(カムイ)と共にアイヌの人々が創造してきたその伝統文化と芸術の世界を、「まかなう」「まとう」「いのる」の衣食住三つの視点からご紹介します。
展覧会概要
期間 | 2009/11/23(月) 〜 2010/01/11(月) |
---|---|
会場・開催場所 |
京都文化博物館
京都府京都文化博物館 |
時間 | 10:00~18:00(金曜日は19:30まで/入場は閉室30分前まで) |
休館日 | 月曜日(祝日のときは開館、翌日休館) 年末年始(12/28~1/4) |
料金 | 大人:1000円(前売・団体 800円) 大学・高校生:700円(500円) 小・中学生:400円(300円) |
注意事項等 | ※団体は20名以上 ※特別展の入場券で、常設展も併せてご覧いただけます。 |
お問い合わせ |
TEL:075-222-0888075-222-0888
FAX:075-222-0889 |
office@bunpaku.or.jp | |
ホームページ | http://www.bunpaku.or.jp/ |
関連アートイベント
該当するアートイベントはございません。
関連記事
該当する記事はございません。