川人綾 個展

2018/06/15 ~ 2018/07/13


【imura art gallery】

imura art gallery

Aya Kawato ≪C/U_m-m_(b)_II≫ (部分) photo: TEPPEI KONO

画家・川人綾の初個展です。

垂直と水平の色彩が織りなされ、織物のような質感を持った川人綾のグリッド(格子)の絵画作品。これらの作品は、マスキングテープとアクリル絵具を用いて幾重にも線を描き重ねるという、手作業の緻密さとダイナミックさをともに要する身体的実践のもと制作されています。

「グリッド」の表現は20世紀以降に発展し、近代芸術における重要な潮流のひとつとなりました。絵画内の一細部として描くのではなく、グリッドそのものを現前させる近代的な表現は、モンドリアンをはじめ、アメリカの抽象表現主義の画家たちや、建築の文脈においても実践されてきました。

川人は、このグリッドという、平面として統御され、幾何学化された表現に、染織という工芸の文脈を取り入れました。手作業によってグリッドを描き重ねることで、「制御とズレ」というふたつの効果の創出を企図しています。無心の作業を重ねていく果てにふと生まれてくる、作家の意図を超えた「ズレ」に宿る美的効果は、ちょうど写真に不意に写り込んだ意図せぬ細部と同じような機微と発見をもたらします。グリッド内部で移り変わる色彩と光の効果からは、絵画の新たな可能性さえも感じさせます。

最新の神経科学への関心を核に持ち、「私達が見ているものと、実際の対象は異なる」という知覚と認知のズレを問題意識に据えた川人綾は、近代絵画以降のグリッドをめぐる美術史の延長において、染織を学んだというバックグラウンドを強みに、着実に自身の表現を確立しはじめています。

今回の展覧会では、新作8点を展示いたします。是非、川人綾の挑戦をご高覧ください。
 

川人綾

1988 年、奈良に生まれる。神経科学者の父のもと、脳を通して世界を把握しているということを強く意識するようになる。京都で日本の伝統的な染織を学んだ後、パリ国立高等美術学校交換留学を経て、東京藝術大学大学院先端芸術表現科を修了。現在、博士後期課程に在籍。「制御とズレ」をテーマに、日本の伝統的な染織や最新の神経科学を背景にもつ、抽象的なグリッド状のペインティングを中心に制作している。「2074、夢の世界」グランプリ、「第 11 回 Tagboat Award」 小山登美夫賞など受賞多数。

http://ayakawato.com/


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