Exhibitions展覧会

画家・佐々木麦（ささき・ばく）の個展。

かつてより佐々木は、コロー、ミレー、テオドール・ルソーに代表されるバルビゾン派の流れを汲む作家として知られ、渡仏の経験によって油彩の源流にも触れ、その編纂を高めてきました。

現在、佐々木は滋賀県の守山に根をおろし、滋賀の風景を描く画家として活動しています。
滋賀の気候は、琵琶湖があるせいか冬でも幾分穏やかな寒さで、広い空が広がります。佐々木の住む湖南部はかつての東海道が通る交通の要衝であり、都市部の開発も進んでいるとはいえ自然の雄大さには目を見張ります。南仏の太陽の放つ光とはまた違う景色ですが、風、山、湖等の自然は、彼の画家としてのアイデンティティを構成するための必要不可欠な要素となっています。

まだ発展途上である彼精神から這い出た画家としての心根が、また筆致に現れ大地を這うように成長しています。それは土台となり変化し続ける彼を支えています。いまの時代のその時しかない一瞬の光、色など、移ろいゆく自然の事象を現場で目の当たりにし、画面に己の実存を刻む。過去からの編纂の集積が根として土台として太く強く、そして彼の歩みを前へ進めているのです。

今回の展示作品は合計14点。画家の感じた時の流れと共に、お楽しみください。
 

佐々木麦

1963年京都市生まれ。1985年京都精華大学洋画科卒業。同年イタリア・フランス、その後1995年にはインドへ渡る。2005年には南フランス・プロヴァンス地方に滞在。現在滋賀県在住。

【近年の主な個展】
2014 守口京阪、大津西武、船橋東武、ギャラリー知（京都）
2015 小田急百貨店町田店、船橋東武
2016 髙島屋大阪店
他展覧会・グループ展多数

http://www.bakusasaki.com/