Exhibitions展覧会
大谷探検隊 吉川小一郎 -探究と忍耐 その人間像に迫る-
明治時代、西本願寺の鏡如新門(大谷光瑞、後の第22世鏡如宗主)が、仏教の伝播を探るため一宗派の事業として組織した大谷探検隊。本展では大谷探検隊の3度にわたるインド・中央アジアの調査のなかでも最後を飾った吉川小一郎に焦点をあて、その人間像と探検隊の実像に迫ります。
明治期の仏教界は廃仏毀釈などの影響で弱体化していました。そこで仏教の復興と活性化の取り組みとして、西洋の教育制度を取り入れた人材育成や、仏教原典や歴史研究を行う動きが盛んになっていました。
そのなかで西洋の宗教伝道の実情と宗教制度を学ぶためイギリスに留学していた大谷光瑞を中心に、中央アジアにおける仏教伝来史の現地調査を目的に結成されたのが大谷探検隊です。
大谷光瑞自身も参加した1902年の第1次隊に始まり、以降3次12年にわたり調査を実施された大谷探検隊。その調査規模は他国に類を見ないほどの広範囲に及んでいます。
吉川小一郎は、明治44年(1911)5月に第3次隊として大陸に渡り、それから約3年間中央アジア各地の仏教遺跡を調査しました。特にトルファン地域では延べ6ヵ月にわたって仏教遺跡や古墳群の発掘調査を実施し、古墳からはミイラや数多くの副葬品、葬送儀礼に使用された紙片を発見しました。これらは当時の社会・経済・文化に関する貴重な資料となり、その後の敦煌・トルファン学の進展に大いに貢献しました。
吉川の生誕140周年を機に開催する本展では、吉川が探検地である中国や中央アジアから家族宛に送った多くの書簡や古写真、そして自身の回顧音源(すべて初公開)を紹介。調査時に日本へもたらされた貴重な出土品などの資料と併せて展示します。そして、吉川と大谷家の縁や探検隊の当時のエピソード、その後の活動まで、吉川自身の人となりについても注目します。
この機会にぜひご高覧ください。
ナイトミュージアム(夜間開館)
会期中の5/2(金)・5/23(金)にナイトミュージアム(夜間開館)を実施します。当日は20:00まで開館を延長します。ゆっくりとご鑑賞ください。
※同日18:30よりギャラリートークを開催します。トーク中は少々展示室内が騒がしくなりますが、ご了承ください。
シアター上映
会期中、初公開音源をもとに制作した特別映像「吉川小一郎が語る 大谷探検隊秘話」「吉川小一郎 二楽荘を語る」をシアターにて上映します。併せてご覧ください。
※上映スケジュールは龍谷ミュージアムのホームページ、また会場の掲示をご確認ください。
※その他関連イベントについては龍谷ミュージアムのホームページをご確認ください。
展覧会概要
期間 | 2025/04/19(土) 〜 2025/06/22(日) |
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会場・開催場所 |
龍谷ミュージアム
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時間 | 10:00~17:00(5/2(金)・5/23(金)は20:00まで) ※入館は各日閉館30分前まで |
休館日 | 月曜日(ただし5/5は祝日のため開館)、5/7(水) |
料金 | 一般:1,100円(900円) 高大生:600円(400円) 小中生:300円(200円) ※()内は前売および20名以上の団体料金 ※小学生未満の方、障がい者手帳等をお持ちの方と介護者1名(要手帳提示)は無料 |
注意事項等 | 状況により、やむを得ず予定が変更となる場合がございます。最新情報は龍谷ミュージアムのホームページをご確認ください。 |
お問い合わせ | TEL:075-351-2500075-351-2500 |
ホームページ | https://museum.ryukoku.ac.jp/ |
関連アートイベント
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