Exhibitions展覧会

渡辺千尋 銅版画遺作展

2015/04/01(水) 〜 2015/04/19(日)

驚くべき想像力と高度な技術により、エングレーヴィングの傑作を幾点も創り出した孤高の異才、渡辺千尋(1944~2009)の遺作展です。今回が関西初の本格的な作品紹介の機会となります。今回は貴重な遺作から約50点を出展。シュルレアリスムの要素を孕んだ幻想的表現をお楽しみください。

驚くべき想像力と高度な技術により、エングレーヴィングの傑作を幾点も創り出した孤高の異才、渡辺千尋(わたなべちひろ 1944~2009)の遺作展です。

エングレーヴィングとは銅版画の一種で、先端に硬い刃のついたノミのような器具「ビュラン」を用い、銅版に直接傷をつけて版を作る技法です。
渡辺による初期のシュルレアリスム的作品では、ビュランによる襞状、波状の彫線が延々と生長し、果てしない膨張と変容をくりひろげています。一方の後年は、暗部から光をえぐり出したような幻想的表現のメゾチントも手がけるようになりました。

関西初の本格的な紹介機会となる今回は、生涯における作品を網羅。貴重な遺作から約50点を出品します。ぜひご高覧ください。
 

渡辺千尋

1944年東京都生まれ。長野・長崎で少年期を過ごし、1963年に桑沢デザイン研究所への入学を機に上京。1965年に同研究所を卒業、舞台照明や装置、グラフィックデザインの仕事を手がける。1978年に銅版画のビュラン技法に出会い、1年ほどのうちに独学で習得。1979年に日本版画協会奨励賞を受賞し、版画家としてデビューを飾る。1981年までは同協会に出品するが、その後は団体・画商とは距離を置いて創作活動を行った。1988年に画集『象の風景』刊行。1989年にはポーランド、チェコにて個展を開催し、チェコ国立版画美術館に作品が収蔵された。1994年には初の著作となる『ざくろの空 頓珍漢人形伝』にて第一回蓮如賞を受賞。1996年には長崎県有家町の依頼を受け、16世紀末のキリシタン銅版画《セビリアの聖母》を復刻、98年にローマ法王へ献上した。2001年には『殉教(マルチル)の刻印』で小学館ノンフィクション大賞優秀賞を受賞。また、同年からメゾチント技法を手がけるようになり、月下美人やざくろ、長崎キリシタンなどをテーマにした作品を生み出した。2009年に食道がんのため逝去。その後2013年には練馬区美術館、2014年には長崎県美術館で展覧会が開催された。

 

展覧会概要

期間 2015/04/01(水) 〜 2015/04/19(日)
時間 13:00~19:00(月曜休廊)
料金 無料
お問い合わせ TEL:075-231-2321075-231-2321
FAX:075-231-2322
E-Mail info@galerie-miyawaki.com
ホームページ http://www.galerie-miyawaki.com

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