Exhibitions展覧会

「ほふる園」植松ゆりか個展

2021/09/07(火) 〜 2021/09/19(日)

Art Spot Korin 

各地に点在するオルタナティブスペースを繋げるネットワークプロジェクト「CUT&PASTE」*1)のキックオフ企画。植松ゆりか(アーティスト/TANERI STUDIO副代表)による作品展示と、川松康徳(Sketch Over代表)の副構成*2)による展覧会です。

植松ゆりかの作品は、裏返されたぬいぐるみにシリコン塗布された、いわば剥き出された既存物で構成されています。隠されていた内側の最も外側は、私たちの現実がいかに網膜的に正装された状態であるのかを暗示しながら、その似非の裏側にある、別のリアリティを浮かび上がらせてきます。それは、私たちが「ぬいぐるみ」に抱いた幼い期待、かわいさや、ゆるさ、あたたかみが行き場を失い、ゾンビのように彷徨っているのです。

2021年4月にMaebashi Worksで開催された際には、肋骨に見立てたインスタレーションと共に、ぶら下がる「ぬいぐるみ」たちは、彷徨うゾンビがゆらゆらと漂う独特な空間を演出しました。儀式が持つ特有の昇華的な感性を、垂れ下がる布地の垂直的な力学へと誘いながら、パーソナリティを暗示するテキストとの関連が、どこかへ向かう物語の結末を予感させてくれました。

この度、CUT&PASTEに参加する2か所への巡回展として展開する本企画ですが、京都では、新たに構成されるインスタレーションと、巡回ごとに増えていくテキストが新たに加わり、前橋とは別の空間が演出され、ほふる(屠る)対象が変化していくのか、またはほふる事自体が変化していくのか、楽しみにご覧いただければ幸いです。


*1)CUT&PASTE:各地に点在するオルタナティブの団体・機関を結び、ネットワークを作り出すことで、新たな創造を促すプラットフォームとして、交流をベースとした相互派遣プログラムや協働、同時にアーティストを育成する教育プログラムを併走しながら、流動的、可変的にプロジェクトを立ち上げ、アート・ロジスティクスの実現を目指すものです。

*2)副構成:マスメディアでいうところの副音声や、添字に近いスタンスをとりながら、展示と鑑賞者の隙間をフィールドとする方法で、キュレーションやレヴューとは違う、展覧会の周縁(ステートメントや解説)をアーティストとの対話を通じて作っていくものです。

植松ゆりか

1989年静岡県富士市生まれ。2011年名古屋造形大学造形学部美術学科総合造形コース卒業。2017円愛知県立窯業高等技術専門学校卒業。

近年の主な活動

2020 個展「STRAY GEEP」-Art Space & Cafe Barrack/ 愛知県
2019 美濃加茂Annual 2019 明日をやる -美濃加茂市民ミュージアム/岐阜
   個展「Harmageddon」-ギャラリーNUMO 名古屋
   瀬戸現代美術展2019
2018「PLAY vol.2 -全ては遊びである⇄何ひとつ遊びではない」-高浜市やきものの里かわら美術館
2017 名古屋造形大学50周年記念「名古屋寺町アートプロジェクト」

展覧会概要

期間 2021/09/07(火) 〜 2021/09/19(日)
会場・開催場所 Art Spot Korin
時間 15:00~19:00(最終日は18:00まで)
休館日 月曜日
料金 無料
注意事項等
  • 新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、来場の際はマスクの持参・着用、手指の消毒等にご協力をお願いいたします。
  • 状況により、やむを得ず予定が変更となる場合がございます。最新情報はギャラリーのホームページをご確認下さい。
お問い合わせ TEL:075-746-3985075-746-3985
FAX:075-746-3985
E-Mail artspotkorin@gmail.com
ホームページ https://artspotkorin.wordpress.com

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