Exhibitions展覧会
当意即妙 ―― 芸術文化の抵抗戦略
アジアの社会・政治課題とアートについて研究・実践を行うキュレーターの居原田遥が企画した本展では、2021年2月、ミャンマーで起きた軍によるクーデター以降に人々の手によってつくられたアート、映画、音楽など、さまざまな文化実践を紹介。これを通して、困難な状況の中でも見いだされる生きる希望のあり方や、政治・社会的困難と文化の関係を考えることを目指しています。ぜひご高覧ください。 ※本展は京都芸術センターの公募企画Co-program2023 カテゴリーBの採択企画です。
当意即妙(とういそくみょう):その場にうまく適応したすばやい機転。当座の機転。仏語の「当位即妙」が語源とも言われている。
人は誰しも、生きていくなかで、予期せぬ出来事や困難に直面します。それは当たり前だった日常や穏やかな 生活が壊れてしまうようなものかもしれません。それは、社会の大きな力によって引き起こされ、自分一人の力では、どうにも解決できないかもしれません。そうしたときに、すばやく、的確に、自分の出来ることで「なにか」する。絶望的な状況に対して、ユーモア溢れる、希望となるアクションを起こす。アートをはじめとする文化実践(Cultural Practice)には、そうした現実―絶望的な世界―に対し、未来のための「一手」となる可能性があると信じています。
2021年2月、ミャンマーではクーデターが起こりました。それは、さまざまなかたちの暴力を生み出しました。そうした暴力は、いまなお人々を、そして人々が願う希望や平和を脅かしています。しかし、そこには抵抗を 示し戦い続け、願いや想いを声にし、あるいは言葉では表せない「なにか」を表現し続けているひとたちがいます。
そうした状況をふまえ、3つの目的を掲げます。
ひとつめに、ミャンマーのクーデター以降、さまざまな暴力と戦うひとたちともに。これからの方法を考えていきます。
ふたつめに、ミャンマーのクーデターがもたらした暴力やその実態を知ること、そしてそこで 希望となるひとびとにあまり出会う機会がなかったひとたちとともに。知らないことから導き出す新しい希望 を考えていきます。
みっつめに、アートをはじめ文化実践(Cultural Practice)を通じて、絶望的な世界や 社会的・政治的課題や困難と向き合い、それらを活用・応用したいと思うひとたちともに。世界と向きあう方 法―戦略―を見出していきます。
そして、あらゆる人たちと共に思考するための機会となることを目指します。(居原田)
参加者(プロジェクト)
Masking/Unmasking Life
3 AM Performance Art Collective
自由と平和な表現活動を支援する WART
Docu-Athan(ドキュ・アッタン)
Yanogon かるた
※各プロジェクトの詳細は京都芸術センターのホームページ等をご確認ください。
居原田遥
キュレーター、東京芸術大学博士後期課程在籍。
沖縄をはじめとするアジアの政治・社会課題や困難と向きあう芸術文化のあり方・活かし方を研究しながら、実践者やアーティストたちと共同する。一般社団法 人 Docu-Athan(ドキュ・アッタン)理事。
これまでの主な実践にドキュメンタリー映画『CONSTELLATION』 (中森圭二郎監督)企画・制作(2016)、「美しければ美しいほど」企画キュレーター(原爆の図 丸木 美術館、埼玉、2018)、「琉球の横顔-描かれた「私」からの出発」(沖縄県立美術館・博物館、2021) 企画協力、「Masking/Unmasking Death 死をマスクする/仮面を剥がす」(東京芸術大学大学美術館陳 列館、2022)企画キュレーターなど。
展覧会概要
期間 | 2024/01/12(金) 〜 2024/02/19(月) |
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会場・開催場所 |
京都芸術センター
ギャラリー北・南 |
時間 | 10:00~20:00 |
休館日 | 会期中無休 |
料金 | 無料 |
注意事項等 | 状況により、やむを得ず予定が変更となる場合がございます。最新情報は京都芸術センターのホームページ、SNS等をご確認ください。 |
お問い合わせ |
TEL:075-213-1000075-213-1000
FAX:075-213-1004 |
info@kac.or.jp | |
ホームページ | https://www.kac.or.jp/events/34900/ |
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