Exhibitions展覧会
迫鉄平「パワーショットのエルドラド」
写真家・迫鉄平の京都では8年ぶりとなる個展です。本展では、2022年より迫が行っている「一週間に撮影したスナップ写真から10枚を選びスクエアにトリミングしたものを、日記風のテキストと併せてInstagram上で発表する」プロジェクト『パワーショットのエルドラド』の作品を中心に、その作品を素材に制作した写真・映像作品を加えて展示します。
2016年、清水穣氏キュレーションによるshowcase#5(写真および動画作品に特化したグループ展シリーズ5回目)にて 初めてeN artsで展示した迫鉄平。以来彼の活躍は目覚ましく、私は彼が展覧会やSNSで発表する作品に注目して参りました。
中でも迫が Instagram (@teppei_sako)で発表する「パワーショットのエルドラド」のファン。そこには誰もが目にしている日常の光景を彼の目線で切り撮ったスナップショット10枚が1週間ごとにまとめられ、その1週間の出来事と共にアップされており、私はそれらの投稿をあたかも自分自身の絵日記を見返すかのように楽しんでいます。
2016年、showcase#5で清水氏がプレスリリースに寄せたテキストに「スナップ写真をみるとき、我々はその写真の光景の手前にいたはずの写真家を見ているのでしょうか?-中略-写真を『見る』とは、自分の外に出て、写真家に重なることに他なりません」とありましたが、それは、よそのひとの絵日記を、まるで自分の絵日記を飽くことなく見返すことが出来る という事に通ずるのかもしれません。ある時ふと「パワーショットのエルドラドでeN artsを埋め尽くしたい」という衝動に駆られ、迫氏に今回の個展開催の依頼をしました。
撮影の時は「あ!」と「お!」しか考えていない と言う迫。2015年キヤノン写真新世紀でグランプリ賞を受賞し、2016年に新作「剣とサンダル」を発表した際のINTERVIEWでは次のように語っていました。
「『Made of Stone』以降の映像作品は、写真を撮ろうとする「あ」という決定的瞬間、シャッターチャンスを「あ- – -」と引き伸ばし時間を挿入するものでした。一方で、『剣とサンダル』の写真作品は、カメラを向ける対象に同時多発的に複数の「あ」があって「あ、あ、あ、あ」と細切れの決定的瞬間を挿入するものです。」
本展では「パワーショットのエルドラド」の為に撮り溜めた70,000以上のスナップ写真から選ばれたものを軸に、そこから創り出された写真及び映像作品が展示される予定です。
迫鉄平の 「あ!」から「あ- – -」「あ、あ、あ、あ」への 変身ぶりを eN artsにて お楽しみ下さい。(eN arts|ロウ直美)
※機材協力:キヤノン株式会社
迫鉄平
1988年大阪府生まれ。2010年グラスゴー芸術大学(イギリス)交換留学。2012年京都精華大学芸術学部メディア造形学科版画コース卒業。2014年京都精華大学大学院芸術研究科博士前期課程修了。
2015年「第38回キヤノン写真新世紀2015」グランプリ受賞。
東京、京都、大阪等にて個展・グループ展多数。
展覧会概要
期間 | 2025/02/01(土) 〜 2025/02/28(金) |
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会場・開催場所 |
eN arts
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時間 | 12:00~18:00 |
休館日 | 月~木曜日 |
料金 | 無料 |
注意事項等 |
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お問い合わせ | TEL:075-525-2355075-525-2355 |
info@en-arts.com | |
ホームページ | http://www.en-arts.com/ |
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