Exhibitions展覧会

詫摩昭人個展「逃走の線」

2012/12/07(金) 〜 2013/01/19(土)

雅景錐(GALEI GIMLET SAAS) 

詫摩昭人による京都では4年ぶりの個展。スペインの哲学者ジル・ドゥルーズに影響を受け、巨大な刷毛で画面全体を一気に仕上げる油彩シリーズ「逃走の線」から、今回は自身最大の横幅3m以上もある刷毛を使った作品を中心にご紹介します。

100cm×72.7cm Oil painting
詫摩昭人(1966年熊本県生まれ)は、1993年に滋賀大学大学院教育学科研究科美術教育修了後、約1年間スペインのマドリッドで美術を学びました。その際に哲学者ジル・ドゥルーズの思想に出会い大きな感銘を受け、帰国後2004年より、横幅2m以上もある大きな刷毛で一気に仕上げる油彩作品のシリーズ「逃走の線」を発表しています。

展覧会のタイトルにもなっている「逃走の線」とは、ドゥルーズの言葉では「秩序付けられた構造や理想から逸脱する運動の軌跡」と示されています。
詫摩は作品に対してこのように述べています。

「常に我々は二項対立に悩まされています。そこを飛び越えることが重要です。様々なものをシャッフルする必要があります。画面全体を包み込み、巨 大な刷毛を一気に走らせた一瞬の出会いが最高だった時の感動は、今のところ他に代わるものはありません。
修正が不可能な一瞬の輝きを感じる作品は、日本古来からあるもので、李禹煥やジャクソン・ポロック、ゲルハルト・リヒター、サイ・トゥオンブリーの仕事も意識しつつ、日常から発言するヨーゼフ・ボイスも 視野に入れ、二項対立をすり抜けた先に、何が残るのかを見極めることが、私の関心ごとなのです」

詫摩は、1年間のヨーロッパ滞在の経験をもとに、日本の湿潤で絵の具もなかなか乾かない特性を生かし、遠景までハッキリと見えない点など、日本と西洋との土壌の違いに着目して創作活動を行っています。
イメージも秩序を感じさせるものを選択し、それを2m以上の刷毛で一気にかき消すことで、見えるか見えないかの、相反するもののギリギリのバランスと表現を試みています。

展覧会では、2012年9月に秋山画廊(東京)で開催された個展の前段階として制作された、自身最大サイズの横幅3m20cmの刷毛を使用した作品を初公開。その作品を中心とした展覧会構成となっています。詫摩にとっては4年ぶりとなる京都での個展を、ぜひご覧ください。

※レセプション 2013年1月12日(土)17:00~

■ 同時開催「GIMLET SCREENING 2012」(11/30-12/21)

展覧会概要

期間 2012/12/07(金) 〜 2013/01/19(土)
会場・開催場所 雅景錐(GALEI GIMLET SAAS)
時間 12:00~19:00(金、土のみ開館)※金曜日・土曜日以外の日時についてはアポイント制(不定休有)※ファーストフライデイ:毎月第一金曜日は21:00まで
お問い合わせ TEL:075-432-8283075-432-8283
FAX:075-432-8283
E-Mail info@gakeigimlet.org
ホームページ http://gakeigimlet.org/

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