Exhibitions展覧会
高見島―京都:日常の果て
瀬戸内海に浮かぶ人口30人ほどの小さな島「高見島」。京都精華大学ではこの島を舞台に島の歴史や文化、町並みに注目した作品を有志が中心となって発表するプロジェクトを行ってきました。今回は昨年の瀬戸内国際芸術祭2016参加を踏まえ、そのエッセンスを紹介します。ぜひご高覧ください。
瀬戸内海の塩飽諸島のひとつ、香川県多度津町の沖合に浮かぶ高見島は、急斜面に建ち並ぶ自然石の乱れ積み石垣を備えた古い家並みが特徴的な浦集落と、昔ながらの漁村の風景が広がる浜集落からなる面積2.35㎢の小さな島です。12世紀末に備中児島からの移住者らによって集落が始まったといわれ、その後、蚊取り線香の原料となる除虫菊の栽培で賑わいをみせました。しかし、現在は30人弱の島民が暮らすのみとなっています。
美しくのどかだがもはや小学校も商店もない。住民の高齢化は進み、空き家となった家々は朽ちていく。少し前までそこにあった日常の果てにあるものは何なのでしょう。それは都市に住む私たちとどう繋がるのでしょうか。
京都精華大学有志は2013年の瀬戸内国際芸術祭において、高見島を舞台に「高見島プロジェクト」を実施しました。変わりつつある集落の町並みや、島の歴史・文化に注目した作品を教員や卒業生、学生が中心となって発表。3年に一度の芸術祭会期に留まらず積極的に高見島へ通い、住民の方々と交流を続けてきました。昨年の瀬戸内国際芸術祭では、本学関係者以外のゲスト作家も迎え、空き家や廃校を舞台とする作品、ワークショップを中心に据えたプロジェクトや、海辺でのパフォーマンス上演などを展開しました。
この展覧会は、瀬戸内国際芸術祭2016への参加を踏まえ、高見島プロジェクトのエッセンスを本学にて紹介するものです。毎回100万人を集める芸術祭で、高見島の地域性と実直に関わりながら、創造的な視点や手法で島の魅力と課題を伝えてきた作家たちの仕事を、ホームグラウンドにて展観します。作品やプロジェクトのドキュメント展示を通して、高見島の過去と現在に触れ、我々の未来とも地続きで繋がる「未来」を考えるプラットフォームとなれば幸いです。
出展作家
APP ARTS STUDIO、内田晴之+小川文子+田辺桂、後藤靖香、田辺桂、中島伽耶子、MuDA、山本基、若林亮
展覧会概要
期間 | 2017/06/16(金) 〜 2017/07/15(土) |
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会場・開催場所 |
京都精華大学ギャラリー Terra-S
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時間 | 11:00~18:00 |
休館日 | 日曜日 ※ただし6月18日(日)は開館 |
料金 | 無料 |
お問い合わせ | TEL:075-702-5263075-702-5263 |
fleur@kyoto-seika.ac.jp | |
ホームページ | http://www.kyoto-seika.ac.jp/fleur/ |
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