Exhibitions展覧会

田嶋悦子 個展 「Flowers」

2012/03/31(土) 〜 2012/04/21(土)

imura art gallery 

陶やガラスを用いて女性の身体や植物的なものをモチーフにした造形作品を制作しているアーティスト、田嶋悦子さんの個展。今回は黄色の花々が主役。生命観と光にあふれる世界をお楽しみください。

田嶋悦子は、1980年代、旧来の美術の枠に囚われないパワフルな表現を特徴とする女性作家たち「超少女」を代表するアーティストとしてデビュー。
女性の体を象徴する造形と力強い原色で構成されるフェミニズム的作品は大きな注目を浴びました。

1988年頃からは植物のイメージを伴う有機的でうねるようなフォルムが現れます。
同時に作品表面の派手で艶やかな色彩は影をひそめ、質感、さらには作品の周りに存在する空気を含めたかたちを意識する制作へ移っていきます。
この流れを汲むように1992年頃から田嶋の作品は白化粧のみを施した一連の白い作品へと変化を遂げます。記号化されたフォルムは心の奥底に潜む精神性のシンボルのようで静謐な世界観を感じさせます。

間もなく田嶋は、ガラスの細片を石膏型に詰め窯で成形するモールド・キャストと呼ばれる手法で生まれる、半透明のガラスを組み合わせる新たな表現へと到達します。
タタラで造形し色化粧を加え焼成した陶、それに呼応するようにガラスが融合し、洗礼されつつも女性的でしなやかな勢いを感じさせます。

約5年ぶりとなる今回の個展を飾るのは展示空間を埋め尽くす黄色の花々。
花粉のような柔らかさを持つ化粧と艶のある釉薬によるレモンイエローは生命力に溢れています。
今回ガラスのパーツには新たに蛍光灯を再利用したガラスを採用。内に淡い光を秘めたような薄緑色は深い存在感を放ちながら同時にビビッドな黄色に溶け込みます。泉のような透明感を持つ作品は、作家の試み通り私たちを「活力ある色彩によりここちよい光の世界へ」いざないます。

確かな技巧と感性によって進化を続ける田嶋悦子の造形世界をどうぞご高覧ください。

オープニングレセプション

2012年3月31日(土) 17:00~

田嶋悦子 プロフィール

1959年大阪府生まれ。1981年大阪芸術大学工芸学科陶芸専攻 卒業。
現在、大阪芸術大学工芸学科陶芸専攻准教授/IAC (International Academy of Ceramics)会員。

【主な受賞歴】
1992 咲くやこの花賞・美術部門
2005 第15回タカシマヤ文化基金・タカシマヤ美術賞受賞 日本陶磁協会賞受賞

【パブリックコレクション】
滋賀県立陶芸の森、石川県九谷焼技術研究所、岐阜県現代陶芸美術館、金沢21世紀美術館、東京国立近代美術館、大原美術館、日本美術工芸館(アルゼンチン)、茨城県陶芸美術館

展覧会概要

期間 2012/03/31(土) 〜 2012/04/21(土)
会場・開催場所 imura art gallery
時間 11:00~19:00※ 日・月・祝日休廊
お問い合わせ TEL:075-761-7372075-761-7372
FAX:075-761-7362
E-Mail info@imuraart.com
ホームページ http://www.imuraart.com/ja_ex1115_etsuko_tashima_exhibition.html

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