Exhibitions展覧会
大角ユウタ・山口京将「refugia – ?」
大角ユウタと山口京将、二人のアーティストによる展覧会です。
大角ユウタは、壁面に黒いテープを這わせることで物語性を帯びたイメージを浮かび上がらせる。そこには文化的・歴史的背景とともに、大角自身の個人史が織り交ざっており、現代を反映した壮大な叙事詩を空間に創出する。アーティストの身体を借りて紡がれるサイトスペシフィックな線の様相は、地平を頼りにしながら広がり続ける蔦の生命力を彷彿とさせる。
山口京将は、全身を毛で覆われた人面生物を創造する。幼少期に母親から揶揄された「ベランダに人面の鳥がいたよ」という一言が制作の起源となっており、決して到達することのできない記憶の接近を試みている。その作品群からは、ドイツのシュタール洞窟で発見されたライオンマンのような人間の根源的な物語にまつわる想像力を喚起しつつ、人間と共生する異なる種との関係性が見受けられる。
本展覧会は、広範囲にわたって生物種が絶滅した環境下で局所的に種が生き残った場所を差す「レフュジア(refugia)」をキーワードに、大角と山口の二人のアーティストが新しい物語を会場に展開する。個人的な事柄や噂話が伝承によって大きな集団を動かすように、二人が生み出す物語は、問いをはらみながら鑑賞者のもとに差し向かう。あなたがいることをあなたに伝えたい。それが誤配として広く伝播していくことの意味を共に考えてみたいと思う。(文・谷口雄基)
大角ユウタ
2001年滋賀県生まれ。2024年瓜生山学園京都芸術大学総合造形コース卒業。現在は京都を拠点に活動。「表現の根本的な役割」 や「価値観の形骸化」といったテーマを軸に、文化的、歴史的背景と個人史を織り交ぜて絵画やインスタレーションを制作。主な展覧会に、「ARTISTS’ FAIR KYOTO 2025」(京都国立博物館、 京都、2025)、「ART RHIZOME KYOTO」(京都市役所本庁舎、京都、2024)「Line of Dance Reversal」 (Gallery マロニエ、京都、 2023)など。
山口京将
1999年千葉県生まれ。2022年瓜生山学園京都芸術大学総合造形コース卒業。2024年同大学大学院修士課程美術工芸領域修了。 幼い頃に母親に存在を揶揄された人面の鳥を探し続けた思い出を元に、様々な人面生物を造形することで、決して戻ることが出来ない記憶への接近を試みる。主な展覧会に、「毛づくろい」(YOD Editions、大阪、2024)、「ART@FUKUOKA」(大丸福岡天神店、福岡、2024)、「Rendezvous Fields」(同時代ギャラリー、京都、2024)など。
展覧会概要
期間 | 2025/03/25(火) 〜 2025/03/30(日) |
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会場・開催場所 |
同時代ギャラリー
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時間 | 12:00~19:00(最終日は17:00まで) |
休館日 | 月曜日 |
料金 | 無料 |
注意事項等 | 状況により、やむを得ず予定が変更となる場合がございます。最新情報はギャラリーのホームページをご確認ください。 |
お問い合わせ | TEL:075-256-6155075-256-6155 |
info@dohjidai.com | |
ホームページ | https://www.dohjidai.com/gallery/exhibition/refugia/ |
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