Exhibitions展覧会
光のシークエンス:大洲 大作【KG+】
列車内から車窓に映る風景を切り取り、そこに光のうつろいを描き出す写真家・大洲大作の『光のシークエンス』シリーズを展示。新旧15点をはじめ、『光のシークエンス』を検証/再評価しつつ、さらに深めるための実験的な試みも合わせて展示します。(KYOTO GRAPHIEサテライト「KG+」参加企画)
《光のシークエンス ― 北陸本線》©Oozu Daisaku
大阪出身の写真家・大洲大作(おおず・だいさく)による写真展です。
彼の代表作である一連の『光のシークエンス』は、その視点全てが、列車やバスの内からガラス窓越しに外に向けられたものとなっています。
大洲は、車窓というフレーミングの中に通り過ぎる風景を「連続する光の有り様」としてとらえています。見慣れた、あるいは初めて訪れた旅先の風景は光に還元され、そこに目に見えな い「光景」を浮かび上がらせています。また、その光はストロークや滲みを持った線・面となって、そこに絵画的な抽象性も見せます。
この点から、大洲はファインダーによるフレーミングによって、写真の上に光景を「描き出している」とも言えます。
流れる(スクロールする)風景からカットアップされた美しくも幻想的な「一瞬(1コマ)」の光景は、「写真」としての本質的な特性を最大限に活用したもので、写真ならではの表現として見ることができます。しかし、それらが集積・展開される本作において、それぞれの作品は「断片」としてゆるやかな繋がりを見せはじめます。そして、そこに光(時間)の連なりといった事象のみならず、日常や旅情の中にある茫漠とした「物語」をも鑑賞者に起想させるものとなります。
ひとつひとつのコマは鑑賞者の記憶や想像を含みながら、再び連なり、スクロールをはじめます。
いつしかそこには、もうひとつの「目に見えない光景」が描かれはじめるのではないでしょうか。
※ この展覧会は、国際写真フェスティバル「KYOTO GRAPHIE」のサテライト展「KG+」の参加展覧会です。Gallery PARCでは、KYOTO GRAPHIEの会期中、この展覧会を含め3つの写真展を開催します。
大洲大作(おおず・だいさく)
1973年 大阪生まれ。 1994年から1年間、大阪国際写真センター(現・IMI 写真表現大学)にて写真を学ぶ傍ら、1997年に龍谷大学文学部哲学科を卒業。以後は京都・大阪・ベルリンを中心に作品を発表。
2012~13年には東京ステーションギャラリーの再開館記念企画として話題を集めた「始発電車を待ちながら」展に出展。着実に活躍の場を広げる。
代表作は、車窓にうつり滲む光から、目には見えない光景を追う《光のシークエンス》のほか、 風景の「影」に潜むものを探る作品《INVISIBLESCAPES》を制作している。
展覧会概要
期間 | 2014/04/22(火) 〜 2014/05/04(日) |
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会場・開催場所 |
Gallery PARC
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時間 | 11:00~19:00(金曜日は20:00まで/最終日は18:00まで/月曜休廊) |
料金 | 無料 |
お問い合わせ |
TEL:075-231-0706075-231-0706
FAX:075-231-0706 |
info@galleryparc.com | |
ホームページ | http://www.galleryparc.com/ |
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