Exhibitions展覧会
二条城障壁画展示収蔵館 原画公開 令和4年度第2期「松鷹 ~将軍の武勇を示す障壁画~」
二条城二の丸御殿障壁画(重要文化財)原画を保存・公開している二条城障壁画展示収蔵館。2022年度の第2期は、〈大広間〉四の間の障壁画に注目。初公開となる北側壁面を含め、見どころである《松鷹図》を展示します。また、こちらも初公開となる西廊下の《松鷲図》杉戸絵を併せて紹介します。
二の丸御殿の中心に位置し、公式の対面所を備える〈大広間〉の壁面には、天井近くまで届く大きな松が描かれます。対面所となる一の間から三の間に対して、四の間は裏側の間ですが、その面積は〈大広間〉の中で最大を誇ります。四の間に描かれる松は、画面を埋め尽くすかのように配置されることによって、二の丸御殿の中でも随一の力強さと豪華さを示しています。
今回、展示収蔵館では初公開となる四の間の北側壁面には、前後に生える二本の松が、画面の大部分を覆うように描かれています。これらの松に負けないくらいの存在感を示すのが、実物よりも大きく描かれた鷹や鷲です。
猛禽類を飼い慣らして行う鷹狩は、古来権力者たちによって行われました。日本では武家の台頭とともに、鷹狩が武家の間でも盛んになり、鷹の絵も愛好されるようになりました。中でも、二条城を築城した徳川家康(1543-1616)が鷹狩を好んだことは有名です。
また、徳川幕府は、鷹狩を統制し、幕府の支配体制を維持する手段の一つとしました。勇猛な鷹の姿は、将軍の武勇と徳川幕府の権力を象徴していると捉えることができるのです。
四の間の《松鷹図》の筆者については、〈大広間〉の他の部屋と同様に狩野探幽(1602-74)とする説と、狩野山楽(1559-1635)とする説がありましたが、二条城では、杉戸絵等の調査を進めた結果、平成31年度から、山楽説を採っています。
その判断の根拠の一つとなったのが、今回、展示収蔵館では初公開となる〈大広間〉西廊下の《松鷲図》杉戸絵との違いでした。この鷲のポーズは、四の間南側の鷹と共通していますが、その描き方にはいくつもの相違点があります。今回、これらの画面を並べて展示していますので、ぜひ解説を参照しつつ見比べていただき、両者の違いを見つけてみてください。
展覧会概要
期間 | 2022/07/14(木) 〜 2022/09/11(日) |
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会場・開催場所 |
元離宮二条城(二条城障壁画 展示収蔵館)
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時間 | 9:00~16:30(16:45閉館) ※二条城の入城受付は16:00まで |
休館日 | 会期中無休 |
料金 | 100円 ※未就学児無料 ※京都市内に在住・在学の小中学生、及び京都市内在住の70歳以上の方は入館料無料(学生証、敬老乗車証等、住所・年齢を確認できるものをご提示ください) ※各種障害者手帳等をお持ちの方は入館料無料 ※二条城への入城料が別途必要です。 |
注意事項等 |
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お問い合わせ |
TEL:075-841-0096075-841-0096
※元離宮二条城事務所 FAX:075-802-6181 |
ホームページ | https://nijo-jocastle.city.kyoto.lg.jp/ |
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