Exhibitions展覧会
Gallery PARC Art Competition 2014 #02 むらたちひろ「時を泳ぐ人」
ャラリー・パルク主催の公募展「Gallery PARC Art Competition 2014」の第二弾。今回は染織作家・むらたちひろの個展を開催。主に「水」からのイメージを染織技法をで描き出した作品を、ギャラリー空間を活かした形で展示。絵画と染織の狭間に形を定めない流動的な世界を出現させます。
むらたちひろ《unchained times #01》(部分)2013年
様々なクリエイション活動へのサポートの一環として、広く展覧会企画を公募し、審査により選出されたプランを連続で実施するコンペティション企画「Gallery PARC Art Competition 2014」。
2013年末から公募を開始し、応募数44件の中から、3組の作家が選ばれました。
第2弾となる今回は、むらたちひろの展覧会を開催します。
むらたちひろは、2011年に京都市立芸術大学大学院美術研究科工芸専攻修士課程を修了後、京都を中心に定期的に作品発表を続けています。
これまで一貫して染織を専攻しているむらたは、「布」という素材を扱いながらも、注目すべき点は常に「絵画表現」にあるといいます。
「目に見える景色は、変化し続ける世界のごく一部の一瞬を切り取ったものにすぎない」というむらたは、一旦は布に染めた絵(絵画)を再び水によって滲ませ、そこに現われたカタチを定めない流動的な世界を再び布に写し取り、作品を生み出します。そのプロセスは現実の世界を切り取りながら、そこに滲みや揺らぎによる偶然や必然、むらたの夢想や潜在意識すらもが綯い交ぜとなったイメージを描き出されているようです。そして、明確なカタチを持たないながらも、どこか・何かに繋がるかのような予感を鑑賞者に覚えさせます。
また、むらたの作品はときには「布」としてコートフックに掛けられたり、カーテンとして吊られたりと、あたかも「風景の一部」として空間に存在します。この「布のある風景」は、作品(絵画)にどこまで物としての存在感を与えることができるかという試みでもあり、作品に「背景」をつくり出すことで、「世界の一部を切り取ったもの=絵画」としての構造を作品として提示する試みでもあります。
今回の展覧会「時を泳ぐ人」は、おもに「水」をテーマに制作した新作を中心に、ギャラリーの空間を活かした展示構成となります。
それは染織(絵画)と空間(世界)との間にあって、むらたの「染織作家として絵画表現の可能性を考える」とするプロセスに位置づけられます。
そして同時に「現実のなかにまじっている夢や潜在意識の存在を受け入れれば、『時を泳ぐ』こともごく当たり前にできて、それは受け入れがたい現実に直面したときの救いになると思う」として、むらた(私)と世界との距離や位置 関係を探る試みでもあるといえます。むらたの染織・絵画をめぐる思考をなぞりながらも、そこから次への展開を模索する展覧会です。ぜひご高覧ください。
むらた ちひろ
1986年 京都生まれ
2011年 京都市立芸術大学大学院美術研究科工芸専攻修士課程修了
http://murata-chihiro.tumblr.com/
【展覧会】
2011年 「LOVE THE MATERIAL ITEMS Ⅻ」(pepper’s gallery/ 東京)
「オープンスペース」(Gallery Ort Project / 京都)
2012年 「紙技」(雅景錐/ 京都・時折/ 名古屋)
「ART AUCTION STORY vol.4(関西日仏学館/ 京都)
「Kyoto Current 展」(京都市美術館別館/ 京都)
「Abend vol.1」(Gallery Ort Project/ 京都)
個展「水たまりアルバム」(Gallery Ort Project/ 京都)
内藤英治退任記念展「若手型染作家展」(京都芸大ギャラリー@KUCA/ 京都)
2013年 「染+ -わたしにまつわるそめのはなし-」( 清流館/ 京都)
「第19回 染・清流展」(清流館/ 京都)
「八重の桜にちなんで ハンサムウーマン19 パワフルな女性作家たち」(清流館/ 京都)
展覧会概要
期間 | 2014/07/15(火) 〜 2014/07/27(日) |
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会場・開催場所 |
Gallery PARC
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時間 | 11:00~19:00(金曜は20:00まで/最終日は18:00まで) |
料金 | 無料 |
お問い合わせ |
TEL:075-231-0706075-231-0706
FAX:075-231-0706 |
info@galleryparc.com | |
ホームページ | http://www.galleryparc.com |
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