Exhibitions展覧会
書藝問道 ブックデザイナー呂敬人の軌跡
現代中国の多様な造本文化の礎ともなったブックデザイナー、呂敬人(リュ・ジンレン)氏。その書芸を日本で初めて大々的に紹介したギンザ・グラフィック・ギャラリーの企画展を、この度京都dddギャラリーにて巡回開催します。
呂敬人氏は1989年に初来日し、日本を代表するグラフィックデザイナーのひとり・杉浦康平氏との運命的な出会いを果たします。当時、中国ではブックデザイナーという独立した職種がまだ確立されていませんでした。呂氏はそのような時代に杉浦デザイン事務所での学びを通して本の内容から全体を構築していく「ブックデザイン(書籍設計)」に開眼。自国の豊かな伝統文化を研究しながら独自の方法論を確立していきました。
中国の豊かな出版文化の歴史を再発見し、新たなブックデザインの道を切り開いたパイオニアである呂敬人氏。
本展では、宋代の拓本を原寸大復刻した『朱熹榜書千字文』をはじめ、 全長10mの巻物10巻を納めた『絵図五百羅漢詳解』、解説を読みながら実際に囲碁が打てる『忘憂清楽集』など、呂氏が手掛けた目を見張る豪華本の数々をダイナミックに展開し、ご紹介します。
この機会に、中国芸術の核心に迫る精緻なブックデザインの世界をぜひ体感ください。
呂敬人(リュ・ジンレン)
1947年上海生まれ。1968年からの10年間は文化大革命による農村下放プログラムによって、労働に従事する。
1978年に中国青年出版社に入社。1989年、93年の二度に渡り来日、杉浦康平氏に師事。1998年に敬人設計工作室設立。2002年より清華大学美術学院視覚伝達デザイン学科で教鞭を執り、2013年「敬人紙語」ブックデザイン研究クラス設立、現在は上海美術学院の客員教授、『ブックデザイン』叢書編集長を務める。
デザイン作品は、全国書籍装幀芸術展金賞、中国出版政府賞、「中国で最も美しい本」賞、ドイツ・ライプツィヒの「世界で最も美しい本」賞など受賞多数。
ドイツのオッフェンバッハ、韓国の坡州、米国のサンフランシスコ、中国の北京、上海、深圳などで個展を開催。
編著は、『敬人書籍設計』、『法古創新・敬人人敬』、『書籍設計基礎』、『書芸問道』、『敬人書語』、『美書・留住閲読』。訳書に、『菊地信義の装幀芸術』、『旋-杉浦康平のデザイン世界』など。 国際グラフィック連盟(AGI)のメンバー。
展覧会概要
期間 | 2025/04/10(木) 〜 2025/06/04(水) |
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会場・開催場所 |
京都dddギャラリー
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時間 | 【平日】11:00~19:00 【土日祝】11:00~18:00 |
休館日 | 月曜日(祝休日の場合は開館、翌日休館)、祝日の翌日(土日に当たる場合は開館) |
料金 | 無料 |
注意事項等 | 状況により、やむを得ず予定が変更となる場合がございます。最新情報は京都dddギャラリーのホームページをご確認ください。 |
お問い合わせ | TEL:075-585-5370075-585-5370 |
ホームページ | https://www.dnpfcp.jp/CGI/gallery/schedule/detail.cgi?l=1&t=2&seq=00000843 |
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