Exhibitions展覧会

岸和郎:時間の真実| Waro KISHI_TIME WILL TELL

国際的に活躍する建築家・岸和郎氏(京都工芸繊維大学名誉教授・京都大学名誉教授)作品を紹介する展覧会です。過去の代表的な建築作品から現在進行中のプロジェクトまで、図面や模型、写真を通してご覧いただきます。この機会に、岸和郎の多様で多彩な作品の数々をお楽しみください。


個人的なことからはじめますが、私は、以前勤めていた京都芸術短期大学(現・京都芸術大学/旧称・京都造形芸術大学)で岸和郎さんと同僚でした。同僚と言っても、コースは違いましたから講義等でご一緒することはありませんでしたが、なにかの全学的なイベントのときにたまたま隣に座ることがありました。同じような域に百万遍あたりに生息していたことを確認し合ったような気がします。
その後、一足早くに岸さんが京都工芸繊維大学に移られ、それを追うように私も京都工芸繊維大学に赴任しました。京都工芸繊維大学の良いところは、建築と美術が同じ学科にあることだと私は今でも思っていますが、おかげで岸さんと同じ学科で教育や研究をすることができるようになりました。

建築と美術が同居していることにより、例えば襖絵を研究するときにも、常に建築全体の中での在り方を考えるようになりますし、美術館の問題を考える時にも空間と展示の関わりやせめぎ合いに思いが至ります。そして、岸建築を見た時にも、岸さんの細部へのこだわりを見て取ることができるようになりました。建築家を身近に知ることの面白さを岸さんは身をもって教えてくれています。

美術工芸資料館の館長になって、2009年に教員作品展「プロフェッショナル 建築・デザインの現在-京都工芸繊維大学造形系教員展-」を開催した時、目玉のひとつとして1階ホール正面に岸さんの建築のファサードを原寸大に出力して展示しました。建築作品は美術館・博物館で展示しようとしても、実物をもってくることができないという決定的な問題があります。そのためのひとつの代替案だったわけですが、それはインスタレーションとしても面白いものになったと思っています。

今回の展覧会も、岸建築の魅力だけでなく、建築展示の面白さも伝えてくれるような展覧会になることを期待しています。

並木誠士(京都工芸繊維大学美術工芸資料館 館長)

岸和郎

建築家・K.ASSOCIATES/Architects主宰
1973年、京都大学工学部電気工学科卒業。
1975年、同大学工学部建築学科卒業、
1978年、同大学大学院修士課程建築学専攻修了。
1981年~1993年京都芸術短期大学、
1993年~2010年京都工芸繊維大学、
2010年~2016年京都大学、
2016年から京都造形芸術大学(現・京都芸術大学)にて教鞭をとる。
その間、カリフォルニア大学バークレー校、マサチューセッツ工科大学で客員教授を歴任。
京都芸術大学大学院特別教授、京都大学名誉教授、京都工芸繊維大学名誉教授。
日本建築家協会新人賞、日本建築学会賞、デダロ・ミノス国際賞審査員特別賞など、国内外において受賞多数。

展覧会概要

期間 2021/06/21(月) 〜 2021/09/11(土)
会場・開催場所 京都工芸繊維大学美術工芸資料館
時間 10:00~17:00(入館は16:30まで)
休館日 日曜・祝日、夏季休業期間(8/12(木)~8/17(火))
料金 一般:200円
大学生:150円
高校生以下無料
※身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳、戦傷病者手帳または被爆者健康手帳をお持ちの方及び付添の方1名は無料(入館の際は、手帳の提示をお願いします)
※京都・大学ミュージアム連携所属大学の学生は学生証の提示により無料
注意事項等

※新型コロナウイルス感染症対策のため、来場の際はマスクの持参・着用、手指の消毒等にご協力をお願いいたします。
※状況によりやむを得ず予定が変更となる場合がございます。最新情報は施設の公式ホームページ等をご確認ください。

お問い合わせ TEL:075-724-7924075-724-7924
ホームページ http://www.museum.kit.ac.jp

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