Exhibitions展覧会
岩崎貴宏 個展「箱景」
見過ごされるような日常の風景を再構築し、新たな知覚の拡張を提供するアーティスト、岩崎貴宏の個展です。
日常やその土地の空気感を敏感に感じ取り、誰しもが美しいと感じるわけではないものにも秩序のある美しさを見出して、作品に昇華する岩崎貴宏の視点。それは、私たちの概念や固定された感覚を壊し、新たな気づきを与えてくれます。広島で生まれ育ち、今も制作の拠点を置いている岩崎の作品の根底には、広島の土地の記憶や歴史があり、「瞬間性」が色濃く映し出されています。創造と破壊が繰り返される営みの中から切り出された一瞬の風景は、さまざまな出来事が私たちの日常と地続きであり、見方を変えることで新たな発見の機会に満ちていることに気づかされます。
金津創作の森美術館(福井県あわら市)で12月15日まで開催中の個展「もし、アップルパイを最初からつくろうと思うなら、君はまず宇宙を作らなきゃ」での大型インスタレーションとは対照的に、本展では景色をフレーミングした小さな世界を創作しています。岩崎の切り取った風景の「瞬間」が、緻密で繊細な世界の奥で広がりを見せる様子を会場にてご体感ください。
岩崎貴宏
1975年広島県生まれ。広島県在住。 歯ブラシ、タオル、本の栞、ダクトテープなど身の回りの日用品を用いて繊細で儚い風景を作り出し、対象との距離、スケールを変えて可視化することで、日常を送る中で見過ごしている固定化された私たちの視点を揺さぶり、意識を変容させる。床に雑然と積み上げられたタオルに鉄塔が建つ様は、山奥の送電線を支える鉄塔を想起させ、林立する文庫本の栞にクレーンが建つ様は、まるで建設中のビル群を見ているようでもある。
歴史的な建築物の地上の実像と水面に反射する虚像を一体化させた姿を、ヒノキの木片で精巧に再現する「リフレクション・モデル」も岩崎の代表的なシリーズとして知られる。これらの作品は、一瞬にして壊滅し、戦後の復興期に軍事都市から平和都市へと180度転換した史実からの影響が見て取れ、岩崎自身の時間への意識を感じさせる。
これまで国内外の美術展にも数多く参加しており、2017年にはヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展で日本館代表作家に選出されたほか、日本や世界各国のパブリックスペースに作品がコレクションとして収蔵されるなど、高い評価を得ている。
展覧会概要
期間 | 2024/11/01(金) 〜 2024/11/26(火) |
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会場・開催場所 |
京都 蔦屋書店
6階 ギャラリー |
時間 | 11:00~20:00 |
休館日 | 会期中無休 |
料金 | 無料 |
注意事項等 | 状況により、やむを得ず予定が変更となる場合がございます。最新情報はギャラリーのホームページをご確認ください。 |
お問い合わせ | TEL:075-606-4525075-606-4525 |
kyoto.info@ttclifestyle.co.jp | |
ホームページ | https://store.tsite.jp/kyoto/event/t-site/42971-0927420928.html |
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