Exhibitions展覧会
大槻香奈 中村至宏 永井綾 弓葉「滅んでゆく、朝焼け、いつか」
3月に広島で開催され好評を得た同名の3人展に、新たにゲスト作家を加え4人展構成で開催。「物事を客観的に捉え、第三者の視点から風景を描くかのように 画面を表出する姿勢」が共通する4名の作家。自らの内面と対峙しそれぞれの作品をお楽しみください。
大槻香奈《畏れ》2014年
この展覧会は、はじまりとおわりを繰り返す日々とまだ見ぬ未来に想いを馳せるという意味でこのタイトルとしています。
今回の展示作家は、物事を客観的に見つめ、風景のように描くという点において共通しています。
静かで強い、絵画としての佇まいをどうぞお楽しみ下さい。
2014年3月に広島の「Gallery G」にて開催され、好評を得た3人展「滅んでゆく、朝焼け、いつか」に新作を交えた巡回展です。
少女表現を主なテーマとし、時代性だけでなく人間の持つ真理や死生観に向き合い、作品を展開している大槻香奈(おおつき・かな)。
絵画やイラスト、映像、音楽など幅広い手法を用い、深遠で広大ながら無常感、孤独感を感じさせる世界を表現する中村至宏(なかむら・ゆきひろ)。
動植物などをモチーフに、眼に見えるありのままの世界を独自の視点と繊細な感受性で表現する永井綾(ながい・あや)。
この3名に、今回は新たにゲスト作家として、内に抱える感情や自らの状況といった己の内面を様々なモチーフに宿らせて描き出す高校生アーティスト、「弓葉」を迎えた新たな構成となっています。
出展作家全員に共通するのは「物事を客観的に捉え、第三者の視点から風景を描くかのように 画面を表出する姿勢」です。
彼らの描き出す画面と対峙すると、作家自らも当事者であり得るような表現に感じつつも、もう一人の自分をどこかに置き、画面の中の出来事を、まるで他者であるかのような冷静な視線で見つめ、分析している印象を受けます。同年代の作家3名が表出する世界は、時に退廃的かつ幻想的で、非現実的な描写を織り交ぜつつも、そこには彼らが現代社会において感じた確実な「リアル」が内包されています。それは、ある種の畏怖や同時代性を感じさせる友に、それぞれが自らの内面と対峙し、人間心理を追及することで生まれる「純粋な絵画」として、新たな側面を見せ始めます。
その中に高校生である「弓葉」を迎えることで、「純粋な絵画」としての色は一層濃いものとなっていきます。弓葉は今回が作家として初の発表の機会ということもあり、最も直感的で素直な表現をしているといえ、その高い画力と画面の説得力は精彩を放っています。
新たな風が加わることで、巡回展ながらも、広島での3人展とはまた違った印象を受ける内容となっています。この機会にぜひご覧ください。
出展作家
■ 大槻香奈
1984年生まれ、京都在住。少女モチーフを通して、主にアクリル画で現代を表現している。
2007年より活動をスタートし、国内外問わず様々な展覧会に参加。国内では年一度のペースで個展を開催している。2014年1月には、約100坪を有する The Artcomplex Center of Tokyo 地下1階スペースにて個展「生処に帰す」を成功させた。
イラストレーターとしても活躍の場を広げ、2013年にはは秋吉理香子「暗黒女子」や、東浩紀「クリュセの魚」など書籍の装幀画も手がけ、「ILLUSTRATION 2014」にも掲載されている。
■ 中村至宏
1983年生まれ。。絵画、イラストレーション、グラフィックデザイン、映像、音楽などさまざまな表現手法を用い活動している。
あらゆる分野に共通して、無常観、孤独感を感じさせながら、深遠で広大な世界を表現。近年は絵画作品展示の他、イラストレーターとして「空中ループ」等のCD ジャケットも手がける一方、自身の音楽ユニットCalmloopとしての活動も行っている。
■ 永井綾
1983年生まれ。広島在住。平面作品を中心に、目に見えるありのままの世界を、独自の視点と繊細な感受性で形にしている。
主に動植物、またはそれらを連想させるモチーフを描き出している。2012年には同メンバーで3人展「祈らずとも春は来る」(gallery G)を行い好評を得た。
■ 弓葉
1997年生まれ。現在高校2年生。
日々油絵やドローイング等で自身の感情や置かれた状況について、また生きる事そのものについて描いている。作家としての活動は今回の展示が初となる。
展覧会概要
期間 | 2014/08/01(金) 〜 2014/08/13(水) |
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会場・開催場所 |
【閉廊】gallery near
|
時間 | 12:00~22:00(最終日は17:00まで/木曜定休) |
料金 | 無料 |
お問い合わせ |
TEL:075-708-8822075-708-8822
FAX:075-708-8822 |
info@blow-works.com | |
ホームページ | http://blow-works.com/near.html |
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