Exhibitions展覧会
春季特別展「ブッダのお弟子さん -教えをつなぐ物語-」
ブッダを支え活躍した十大弟子や、涅槃時に後を任された十六羅漢、そして維摩居士に代表される在家信者たち。インドや東南アジア、東アジアで大切に伝えられてきた「ブッダのお弟子さん」のすがたを、個性豊かなエピソードと共に国宝・重要文化財を含む、約90件の資料にてご紹介します。
西暦紀元前5世紀頃、ブッダ(仏陀)となって仏教教団を誕生させたガウタマ・シッダールタ(釈尊)は、およそ45年をかけて、当時のインド社会、とくにガンジス川中流域を中心にその思想を広く説きました。釈尊の話を聞いて弟子となった人々は、バラモン、クシャトリア、名の知れた異教徒、資産家、理髪師、芸妓などその社会的立場や背景はさまざまです。のちに比丘・比丘尼、あるいは在家信者となった彼らの葛藤や活き活きとした姿は、仏教聖典の中に物語となって伝えられました。
一方、仏弟子のすがたは、ガンダーラの仏伝浮彫、インドの石窟寺院の壁画をはじめ東南アジア、そして日本を含む東アジア諸国で描かれた仏伝図や彫刻、やがて単独でも表されることとなった羅漢像など仏教美術作品としても登場します。たとえば日本でよく知られる仏弟子といえば、「おびんずるさん」(賓頭盧尊者)を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。
“撫で仏”ともいわれ、自分が病んだところと同じ所を撫でると利益があると庶民の信仰も集めました。中国では寺院の食堂に安置され、その遺徳が偲ばれています。ほかにも、仏弟子たちの活躍は、狂言「名取川」や謡曲「舎利」といった曲、落語の「八五郎坊主」など日本の伝統芸能の中にも語られています。
今回の展覧会では、“仏弟子”が、釈尊の生涯の物語に頻繁に登場し、釈尊を支え最も活躍した 10人の直弟子(十大弟子)へと集約されたこと、そして釈尊の涅槃の時に「教えを護るためにおまえたちは滅してはいけない」と後を任された 16人の高弟(十六羅漢)をはじめとする羅漢たちについて、また維摩居士に代表される在家信者などの姿を、インド・東南アジア・チベット・中国・朝鮮半島・日本で表された絵画や彫刻で紹介するとともに、仏教聖典に基づき彼らの特徴的なエピソードやそれぞれの個性にも注目します。
日本に現存する中国制作最古の羅漢像である清凉寺蔵「国宝 十六羅漢像」をはじめ、10人の弟子が十軀一具で揃う京都国立博物館蔵「重要文化財 木造 十大弟子立像」など、国宝・重要文化財を含む貴重な資料の数々をご紹介します。この機会にご高覧ください。
※この展覧会はコロナ禍で中止となった2020年開催予定の展覧会の内容を一部変更して開催するものです
展覧会概要
期間 | 2022/04/23(土) 〜 2022/06/19(日) |
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会場・開催場所 |
龍谷ミュージアム
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時間 | 10:00~17:00(入館は16:30まで) |
休館日 | 月曜日 |
料金 | 一般:1,300円(1,100円) 高大生:900円(700円) 小中生:500円(400円) ※()内は前売・20名以上の団体料金 ※小学生未満、障がい者手帳等の交付を受けている方およびその介護者1名は無料 |
注意事項等 |
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お問い合わせ | TEL:075-351-2500075-351-2500 |
ホームページ | https://museum.ryukoku.ac.jp/exhibition/2022/odeshisan/ |
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