Exhibitions展覧会
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浅井千春、井阪郁、今泉春、クニモチユリ、清水佑季、酒井建治、高橋翔平、陸瑋妮の7名によるグループ展です。
出展作家の大半は、現在京都に拠点を置いて活動を行っています。中には関東・関西を行き来しながら発表を続けているフレキシブルな作家もおり、普段の活動圏が異なる作家が一堂に会するこの展覧会は、作家にとって単なる発表の場というだけでなく、互いに刺激し高め合える機会となることでしょう。
この展覧会は当初予定されていた会期が新型コロナウイルスによる感染症拡大防止対策によって延期となり、今回やっと開催の見通しが立った、という経緯があります。急変した社会状況の中、自身と作品、社会的背景を繋げて考えた時、7名の間では「反復」というキーワードが浮かび上がってきました。
哲学的な観点では「反復」と「追憶」は等しい概念だとされています。「追憶」は現在から過去へ過ぎ去った事象へ思いを馳せるという意味で「反復」は未来の方向へ追憶するという意味がありますが、どちらも共通して物事を繰り返す過程で未来を見据えるというニュアンスが込められています。
密接に関わっていた作者と作品の関係は、完成によってその距離感が変化します。思考と共に手を動かし続けたものを完成とみなした瞬間、それらが自らの行動の履歴としてせき止められるのです。不安定な環境であるからこそ、そのような思考の編み上げと玉止めの反復である作品制作は、作り手のあるべき立ち位置を示唆し、各自が目指すべき方角を指し示す方位磁針として客観的にこれからを見据えていくための役割を果たしていくはずです。
余儀なく発表の機会が延期・消失されるような状況の中で制作の際に繰り返される手つきや工程は、イレギュラーな事態に遭遇し乱れてしまった各自の心情的な動きや作品に及ぼす変化をニュートラルな状態に整え、制作にまつわるモチベーションを維持する存在として機能しています。絵画、版画、彫刻、テキスタイルなど多様なジャンルの作家から構成されたこの展覧会では、描画や刷り、染めといった様々な技法でイメージを定着させていく中で発生する差異を見ることができるでしょう。「反復」がどのような形で作品に現れ、影響を及ぼしているのか?その表われを実際の作品群や会場構成から発見していただきたく思います。
出展作家
酒井健治(版画)/井坂郁(テキスタイル)/クニモチユリ(彫刻)/今泉春(版画)/清水佑季(テキスタイル)/浅井千春(テキスタイル)/高橋翔平(日本画)/陸瑋妮(版画)
※各作家の詳細については展覧会の公式ページをご確認ください。
展覧会概要
| 期間 | 2020/11/12(木) 〜 2020/11/21(土) |
|---|---|
| 会場・開催場所 |
京都精華大学ギャラリー Terra-S
京都精華大学 本館ギャラリー |
| 時間 | 10:00~18:00 |
| 休館日 | 日曜日・祝日・大学が定めた日 |
| 料金 | 無料 |
| 注意事項等 | ※来場の際はマスクのご着用等、新型コロナウイルス感染症拡大防止策にご協力をお願いします。 |
| お問い合わせ | TEL:075-702-5263075-702-5263 |
| fleur@kyoto-seika.ac.jp | |
| ホームページ | http://www.kyoto-seika.ac.jp/fleur/ |
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