Exhibitions展覧会
服部峻昇「Geometry」
大徳寺のほど近くにあるアートギャラリー「Kura Monzen Gallery」では、京都にゆかりのある漆芸術家・服部峻昇を特集した新たなコレクション展を開催します。
服部峻昇の芸術的遺産は、日本の伝統的な漆芸技法の卓越性はもとより、“幾何学(Geometory)”を表現と変容の手段として深く探求した点にあります。彼の作品は、形態・線・素材の独創的な使い方を通して、何世紀にもわたる工芸の伝統と現代のデザイン言語との間に、魅力的な対話を生み出しています。
作品における幾何学は、単なる視覚的構造にとどまらず、哲学的探究への導きとなっています。月と太陽、季節の移ろい、水面に反射する光の相互作用など、自然の周期的なリズムと、近代性がもたらす構造的な抽象性を融合させ、数学的な明晰さと詩的なニュアンスを兼ね備えたデザインロジックで表現しています。
京都の漆芸伝統に根ざした優雅さと、現代美術の可能性を広げる革新性。その双方を体現する服部峻昇の作品を、ぜひ会場でご覧ください。
服部峻昇
1943年京都生まれ。1961年京都市立日吉ヶ丘高等学校(現・京都市立美術工芸高等学校)の美術工芸課程漆芸科卒業。1963年日展初入選、その後1972年日展特選受賞。1975年文化庁の在外研修員として1年間欧米へ留学。漆を生かした現代の造形表現に大きな示唆を受け、抽象的・幾何学的な文様の作品制作を行う。1982年に2度目の日展特選を受賞し、以降は螺鈿を主要素材とし、伝統技法と現代的な漆芸の用途性を両立した作品を追求。1997年、京都府文化賞功労賞受賞、1998年紺綬褒章受章。
2004年からは玉虫の翅を素材とした独創的な作品を発表し、晩年にして新たな装飾表現を開拓した。2018年没。
展覧会概要
期間 | 2025/04/26(土) 〜 2025/06/02(月) |
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会場・開催場所 |
KURA MONZEN Gallery
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時間 | 10:00~17:00 |
休館日 | 火・水曜日 |
料金 | 無料 |
注意事項等 |
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お問い合わせ | TEL:090-3334-1709090-3334-1709 |
thekuramonzen@gmail.com | |
ホームページ | https://kuramonzen.com/ja |
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