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京都で遊ぼうART スタッフブログ

京都地域の美術館・博物館の情報サイト「京都で遊ぼう ART」のスタッフによるブログです。

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「展覧会レポート」アーカイブ

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2018年9月29日から開催される京都国立博物館の秋の特別展「京(みやこ)のかたな 匠のわざと雅のこころ」の記者発表会に参加いたしました!
昨今ブームの刀剣を京都国立博物館が本気で紹介する一大展覧会、なんと前代未聞のネット生中継も行われるなど注目度の高さとチャレンジ精神を感じられるものとなっていました。

昨今若い女性をはじめブームとなっている刀剣。実は京都国立博物館で刀剣を特集した展示を行うのはその120年の歴史の中でも初めてのこと。また、国立博物館が行う大規模な刀剣展としても、1997年に東京国立博物館で行われた「日本のかたな」展以来21年ぶりの機会となります。

今回の展覧会は、この「日本のかたな」展の京都バージョンという位置づけにしたいということで、「京(みやこ)のかたな」というタイトルになったとか。

展示品の予定総数は刀と関連資料を合わせて約200点。出品予定品のリストもあわせて発表されましたが、現時点でも150点近くの刀剣がラインナップされています!
まだ出品交渉中のものなどもあるようで、今後追加されたりする可能性もあるとのこと。(期間限定展示品などの詳細もまだ未定)最終的にはどれだけの数が揃うのでしょう...こうご期待!

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<続きでは、展示構成と各章の目玉やポイントを紹介!>
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2018年6月8日(金)からスタートする「生誕150年 横山大観展」(京都国立近代美術館)の内覧会に行ってきました!

2018年はちょうど、明治150年=大観生誕150年&没後60年というトリプル節目の年!ということで企画されたのがこの展覧会。大観の画業の変遷を、全国各地のコレクションから集結した教科書にも載るような代表作揃いで見られる、とても豪華内容です。

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近代日本画の巨匠・横山大観は明治元年に生まれ、昭和33年に89歳で亡くなるまで絵を描き続けました。
彼は明治・大正、昭和の戦中・戦後という激動の時代をまたにかけて生きた人。その作品には各時代における彼の姿勢が反映されています。
展覧会も、大観の絵の移り変わりがわかりやすいよう、各時代ごとに章立てた形で構成されていました。

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例えば明治時代はいわば「実験の時代」。岡倉天心に師事した大観は、師匠からの難題に応えるように表現の幅を広げ、ユニークな作品を多数生み出しました。

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なかにはハレー彗星など、他の人が描かないような題材も!また、かわいいリスなど動物を描いた作品もあり、絵に詳しくなくても楽しめる作品が多く見られます。

また、特に今回は初期の作品に注目されたとのこと。まだ若描きの頃のまだ未熟さが残る絵も独特の味わいがあり、面白いものが並びます。

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例えば今回約100年ぶりに発見された作品「百衣観音」。、組まれた足はまだちょっと描き慣れなさを感じますが、観音様をインド人女性風に描いているユニークな一品なのです。



続く大正時代は、より画風を発展させ、色彩感を追求した時代。
琳派の表現に学んだ色鮮やかで華やかな着色画や、モノクロームでありながら色彩感を感じさせる水墨画などが並びます。

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ここの見どころは"日本一長い画巻"、全長40mもある水墨画《生々流転》(重要文化財)!
水が川になって流れていく様を人生に重ねて描いたといわれる大作です。
京都会場ではこれを展示するために、横幅18mもある特製ケースを用意!3回に分けてその全体を公開するとのこと。これはリピートする理由になりますね!


そして昭和時代は、日本的美の意識を強め、繊細な描写が増えた時代とのこと。
大観といえば富士山などをモチーフにした作品が有名ですが、そういった昔から愛されてきた
日本らしさのあるモチーフの作品を手掛けたのは画業の後半が多いのだそうです。

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この時期を代表する作品が、「紅葉」(足立美術館)と「夜桜」(大倉集古館)。
所蔵元がまったく異なり普段はまず一緒に見ることはできないこの2点が、展覧会では夢の共演を果たします!
色鮮やかな2点の屏風絵が並ぶ光景は、まるで違う季節をそれぞれ窓から眺めているような感覚が味わえますよ。

なお、2点同時公開は前期限定なのでご注意を。入替で後期からはこれまた代表作の「群青富士」や「屈原」が登場予定ですよ。


展示総数は89点とのことですが、一度の展示数は約50点。それを大小合わせて4回ほど展示替で公開を予定しているそうです。なかにはたった一週間から公開されない「無我」などの作品もあるので、コンプリートするにはリピート必須です!
しかし大観の作品は全国各地に散らばっているので、代表作をまとめて見られるのは貴重な機会。このチャンスをぜひお見逃しなく~!

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ちなみに今回のグッズラインナップはこんな感じ。
「群青富士」のポップな色合いを活かした作品が目を引きますね。トートバッグがかわいい!
並べて日本一長い画巻「生々流転」を再現できるトランプなどユニークなグッズも。
こちらもチェックしておきたいですね!
DESIGN WEEK KYOTO 2018|工房見学レポート
「京都をよりクリエイティブな街に」をコンセプトに、京都在住の職人やクリエイター有志により開催されているプロジェクト「DEDIGN WEEK KYOTO」。
今年は1週間限定で実際のモノづくりの現場を公開するオープンファクトリー企画を開催、22か所の工房が参加しました。

DESIGN WEEK KYOTOに広報協力を行った「京都で遊ぼうART」では、そのうち4つの工房をスタッフが実際に見学!その様子を改めて、少しですがご紹介します。

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【4】(株)佐藤喜代松商店(漆)

4か所目に訪れたのは、佐藤喜代松商店さん。
創業は大正時代。現在では漆を作る業者さんは全国で10に満たず、うち京都に4軒が残っているそう。佐藤喜代松商店さんはその貴重な1軒です。

漆といえば、まずは漆器・漆工芸のイメージがありますが、実はその用途は非常に多彩。
以前ご紹介した西陣織の引箔作りでは絵具や接着剤として用いられますし、友禅染の型紙に撥水剤兼補強材として塗って使用されるなど、染織業界でも欠かせない存在です。

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これが友禅染用の型紙。黒くなっているところが漆が塗られた部分です。

元々、佐藤喜代松商店さんも現在の場所に移るまでは西陣にお店があり、型紙用の漆製造をメインとしていましたが、時代の変化に伴い現在地に移転。その後、他のジャンルや新しい素材への漆活用を積極的に行われています。

社内の展示室には、これまでに手掛けられた商品がずらり!
とにかく「こんなところにも漆が!?」と、その展開の幅広さに驚かされました。

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鞄や財布に...

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帯留めやブローチ...

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消しゴムのケース!!

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これは真珠に漆で模様を描いてます!

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他にも靴や万年筆、桐箱、レンチなどの金属工具まで、とにかく様々なものが並んでいました。

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色の豊富さにもびっくり。現在揃えている色漆は100色以上もあり、ニーズにあわせて新しい色も作ることができるそうです。まるで絵の具...!

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ご案内してくださった佐藤貴彦さん(4代目)は「漆は空気以外ならなんにでも塗れるんですよ!」と仰っていましたが、まさにその通り、漆は伝統的であると同時に万能素材なのです。

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こちらは印刷用のスクリーン。これにも漆塗のわざが応用されています。

近年では金属に広範囲に濡れる漆を開発し、京都市の庁舎の扉やホテルのエレベーターなどの建築資材にも漆加工を施したほか、記憶に新しい伊勢神宮の式年遷宮の際にも、建物を彩る漆塗りの五色の玉を制作されたそうです。

今回撮影はできませんでしたが、漆の貯蔵庫や、実際に漆を作る工場も見学させていただきました。




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